前回のコラムで、思い出深い変則スペックマシンについてお話をさせていただきました。題材は『CR花札物語』だったのですが、これが意外に好評だったということで、今回は第二弾として印象に残っている機種をご紹介させていただけることとなった次第です。
改めて変則スペックについて説明させていただくと、ホールに数多く出回っているような「確変ループ」や「STタイプ」とは異なる独特なゲーム性を持ったものを指します。
前回ご紹介した『CR花札物語』のスペックを例にすれば、1/99.7の図柄揃いのあとに50%超の割合で蘭チャンスへ突入。ここでは「確変率97%&15回リミット」という状態となり、「リミット到達→引き戻し成功で再度1セット15回」というループを繰り返すことで出玉を増やしていきます。
こういった複雑な仕組みのものは「変則スペック」と呼ばれることが多いです。画期的なシステムを取り入れられたマシンは実に魅力的。極めて高い連チャン率を誇るマシンや、強烈な一撃出玉を獲得できる爆裂機などが誕生することも少なくありません。
だからこそ、私は変則スペックを愛してやまないわけですが…。このような複雑な仕様は、時に予期せぬ攻略法が編み出されてしまうことがあるのです。
今回は、衝撃的な攻略法が世に出回ったマシン『CRベノムの逆襲』をご紹介しましょう。
本機は大当り確率1/234.9の一般電役機で、モンスターラッシュと呼ばれる20回転1セットの電チュー開放によって出玉を増やすゲーム性です。おおよそ1セットあたり約1000発を獲得できます。
ここでの確変率は95%となっていますが、1~19回転目は残り5%の通常大当り(時短があるため連チャンが途切れない)を引くとリミットが再セット。これによって20回転分の上乗せが発生します。つまり、通常大当りが激アツという斬新な仕様となっているわけです。
そして、リミットとなる20回転を完走してしまった場合は強制的に通常大当りとなりますが、ここでは「時短ナシ」と「時短アリ」の2種類が存在。前者を引いてしまった際は連チャン終了で、後者の場合は20回転1セットに再突入できます。
この引き戻し機能と上乗せによって、驚異的な連チャンを実現。一撃5万発クラスの出玉を軽々と吐き出すことも珍しくなく、見た目通りのモンスターマシンとしてホールを盛り上げたのですが…。
そんな本機がホールへと導入された当初。とんでもない攻略法が発覚し、業界に激震が走りました。
その攻略法は至ってシンプル。通常時に「右打ち」するだけです。
本機には盤面の右にデジタル抽選を行うスルーが存在。ここを通すことでも、左打ちと同様に大当りを狙うことができたのです。
スルーを通すだけなので玉の賞球こそありませんが、台によっては右打ちするだけで回転率が格段に上昇するケースも…。ネット上には「1000円で30オーバー回った!」「右打ちするだけでプラス10万発」といった報告が相次いだのです。
確か本機のボーダーは17回転ほど。そんな台で30回転も回ったら、甘すぎて楽勝の状態となるのは必然でしょう。しかも、ただ右打ちするだけですから「誰でも簡単に稼げる攻略法」として、当然ながら大きな反響を得たのです。
本機が導入されてから数日間はお祭り状態。ライバルが多すぎて打つことが困難な状況となっていたのです。これによって大打撃を受けたパチンコ店は多かったのではないでしょうか。
当然ながら、この事態を受けてホール側も黙ってはいません。あらゆる店舗で「右打ち禁止」や「稼働停止」といった対策がとられ、わずか数日で攻略法は効力を失うこととなったのでした。
斬新なゲーム性と攻略法の発覚。ユーザーへ、ダブルの衝撃を与えた稀代の変則スペック機。それこそが『CRベノムの逆襲』なのです。
(文=堀川茂吉)
<著者プロフィール>
オグリキャップで競馬にハマり大勝負を繰り返してきた。その後は『ウルトラセブン』でパチンコの魅力に心酔し、競馬から離れパチンコ・パチスロのみを楽しむというスタイルを貫いている。ウェブ業界においてはライティング業務に従事。現在はパチMaxの編集部員として、主にパチンコ分野に関する記事作成および編集を行っている。パチスロ4号機時代など過去のエピソードも好んで作成しており、当時だからこそ起こり得た経験談を紹介中。
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