基板改修・再封印作業が一段落した1992年秋、パル工業の3-2号機としてリリースされた『ペガサス412』。
前作の3-1号機『ペガサスEXA』の多くがすでに爆裂化していたので多方から注目を集めたが、はるばる愛知の先行導入店まで出向いて行われたパチスロ必勝ガイドの初実戦では、取り立てて目立った挙動は示さなかった。
ところが、全国各地へ本格導入が始まると、期待というか予想どおりに多くが爆裂化。初期のものは「アニマルVer.」と呼ばれ、文字通り伝説の連チャン機『アニマル』を彷彿させる、REG比率の高い連チャンパターンが特徴だった。
元祖『アニマル』にハマった挙げ句、その名をペンネームに拝借してしまった自分としては、「あのアニマルを彷彿させる連チャン性!!」と聞けば、もう居ても立ってもいられなかった。
そんな自分の気持ちを察してくれたのか、編集部から攻略記事ページの仕事依頼が舞い込んできた。
「噂では吸い込み方式を採用しているらしくて、ハマリ台のハイエナが効くかも知れないんだよね。あと、小役の引き込みがすげー悪いから、通常時はそれを完全奪取する打ち方が有効かつ必須になるんじゃないかと」
担当編集のルーキー酒井からそんな風な話を聞かされながら、編集部のある高田馬場から地下鉄東西線に乗って江戸川区の設置店へと向かった。
結果から言うと、ハマリ台のハイエナについては特に有効性は見られなかったが、通常時小役の完全奪取については、その後の再検証でも極めて高い効果を確認。
非常に地味な「作業」なのだが、『ビッグバン』の「逆押し小役抜き打法」と同様、「細く長く使える、いぶし銀的ホンモノ攻略法」として大々的に誌面で取り上げることとなった。
その際、「なんか、インパクトのある名前を付けたいよね」ってことで、ルーキー酒井が提案したのが、いまもなおパチスロ必勝ガイドにおいて通常時の小役取りこぼしを防止する最適な打ち方を称する「DDT打法」という名称。
DDTとは元々、Dichloro Diphenyl Trichloroethane(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)という有機塩素系の殺虫剤・農薬の略称なのだが、「小役の取りこぼしを根こそぎ一掃する」という攻略法の趣旨・効果が、「害虫を根こそぎ一掃する」という同薬の効能を想起させることから思いついたらしい。
セット打法のような派手で破壊的な効果が期待できるものでもなく、「そんな面倒臭いことやってられっか。裏モノは連チャンすりゃそれでOK」というのが大方の反応だった。
だが逆に、そんな「ライバルもいなけりゃホールの対応もほぼノーガード」という状況は、真面目に実践する者にとっては(設定状況を含めて)非常に有利に働いた。
通常時の毎ゲーム、小役を目押しするのは確かに面倒だし、忍耐力のいる作業だ。連チャン分を考慮し初当り確率が低めに抑えられハマリが深い裏バージョンならなおさらのことである。
が、しっかり実践すれば時に千円あたり100ゲーム近く回ることもあったりして、とにかく投資(=持ちコインの減少)を低く抑えることができた。
いくらボーナス間で深くハマろうが、負けは最小限…というか、辛抱強く連チャンするまで粘れば、連チャン分がほぼほぼ丸儲けとなったので、「負ける方が難しい」といっても過言ではなかった。
そんなわけで当時は、仕事がない日にはきまって近所に住んでいたライター仲間と連れ立って設置店へ足を運んでは、朝から晩まで飽きることなく小役完全奪取にいそしみ、「今日は千円で最高○○ゲーム回った」と自慢しあったものである。
※当初予定していた「ダイナマイトVer.」との思い出については、次回に持ち越しさせていただきます。
(文=アニマルかつみ)