JRA 恵みの雨が「単勝万馬券」を呼ぶ!? 七夕賞(G3)福島巧者ヴァンケドミンゴはバッサリ! 大荒れ必至のハンデ重賞で条件ピッタリの「◎」は……

 夏の福島開催も2週目に入り、今週はハンデキャップ重賞の七夕賞(G3)が行われる。

 3年前には単勝万馬券の馬が2頭も馬券に絡んでおり、近2年も三連複でも万馬券と、波乱含みの一戦。近2年は道悪で行われたが、今年も土日ともに雨予報となっているだけに大荒れは必至と読む。

 小回りで直線の短い福島コース。尚且つ、開幕2週目ということもありペースは速くなる傾向。今年は開幕当初から、それほど高速馬場でもないだけに、昨年同様の差し決着に期待したい。

 とはいえ、開幕2週目に行われた過去8年を振り返ると、福島のコース形状からも後方一気という追い込み馬が届かない。三連複の指標となる複勝を見ると、先行、差し勢に有利なことは一目瞭然だ。

■過去8年の脚質傾向(着度数、複勝率、複勝回収率)
平地・逃げ【1-0-0-7/8】12.5% 48%
平地・先行【5-3-4-17/29】41.4% 339%
平地・差し【2-5-3-36/46】21.7% 104%
平地・追込【0-0-1-35/36】2.8% 28%
平地・捲り【0-0-0-1/1】0.0% 0%

 枠番傾向も、内枠から中枠が有利。特に中枠は優秀で、以下の枠番傾向を見ても4枠と6枠が300%超えと高配当を生み出している。

■過去8年の枠番傾向(着度数、複勝率、複勝回収率)
1枠【1-0-1-12/14】14.3% 100%
2枠【2-2-0-10/14】28.6% 93%
3枠【0-0-0-14/14】 0.0% 0%
4枠【2-0-2-10/14】28.6% 405%
5枠【0-2-1-13/16】18.8% 98%
6枠【3-1-3- 9/16】43.8% 304%
7枠【0-1-0-15/16】 6.3% 24%
8枠【0-2-1-13/16】18.8% 52%

 今回は、以上の内容を考慮して予想を組み立てた。

「◎」は、12番ツーエムアロンソ

 6枠と外過ぎない枠で、脚質的にも中団辺りはキープできそう。前走の都大路S(L)は最下位の11着に敗れたが、スローペースで持ち味が活かせなかったのが原因だろう。

 2走前の福島民報杯(L・新潟競馬場)では、不良馬場で外目から伸びて4着と健闘。陣営も「ムラ駆けなところがある」と成績は不安定だが、だからこそ妙味も生まれるというものである。

 未経験のコースとなるが、ダート仕込みのしぶとい末脚は今の福島にはピッタリなはず。馬名の意味でもある「冠名+戦の準備ができているという意味を持つイタリアの男性名」の通り、戦の準備は整った。

「○」は、10番クラージュゲリエ。

 こちらは、クラシックでも上位争いを演じた実績の持ち主。前走は休み明けでプラス8kgと、体にも余裕があった。

 それに加え、前走はスローペースで外を回される競馬。内も伸びる馬場で7着と敗れたが、内枠勢が上位を独占するレースだったことを思えば、悲観する内容ではないだろう。

 陣営は「今回は初めてブリンカーを着用します。追い切りでの行きっぷりも良くなっていましたし、終いまでしっかり動けていましたよ」と“新兵器”の効果に期待。能力的にも、これまで戦ってきたメンバーを考えれば十分に足りるはずだ。

 ハンデの56kgは手頃で、枠は真ん中の5枠10番と絶好。小回りコースも問題なさそうで、ここは巻き返しが期待できる。

「▲」は、13番プレシャスブルー。

 こちらは、本命のツーエムアロンソが4着に敗れた不良馬場の福島民報杯で2着と好走。前走のエプソムC(G3)では13着と惨敗を喫しているが、1枠で最後方から大外を回す厳しい競馬となった。

 小回りコースだけにポジショニングがカギとなりそうだが、柴田善臣騎手も同馬には2度目の騎乗。今回は外枠で後方からスムーズな追走となりそうなだけに、差し届く流れでの一発に期待したい。

「△」は、2番ロザムール、4番トーラスジェミニ、9番クレッシェンドラヴの3頭。

 ロザムールは前走の福島牝馬S(G3)が、地震の影響で福島から新潟へと変更。陣営も「前走は急遽、開催場所が替わって力を発揮できませんでした」とコース替わりの影響を口にする。小回りの福島コースは合いそうなだけに、軽ハンデ53kgでの粘り込みに期待したい。

 トーラスジェミニは、前走が安田記念(G1)で強敵相手の5着。陣営は「前走はハナを取れませんでしたが、それでも頑張ってくれました。小回りの福島コースは向いていますし、自分の形に持ち込めれば差はないと思いますよ」と、こちらもコース替わりに勝機を見出す。ハンデは57kgと重いが、実績は上位。今回のメンバーであれば、粘り込みも十分に見込めそうだ。

 クレッシェンドラヴは福島巧者で、昨年の七夕賞覇者。一昨年も2着と好走しており、同コースでの信頼度は高い。近3走はG1レースを走っており、メンバーも強力。陣営も「前走は、馬場状態が悪過ぎて力を発揮できませんでした。相手も強かったですしね……。福島は得意なコースですし、力さえ出し切れば勝ち負けになるとは思います」と話しており、今回のメンバーなら好勝負も可能だろう。

 なお、人気しそうなところでは14番ワーケアと、16番ヴァンケドミンゴを「消し」とする。

 どちらも外枠で、ワーケアは8カ月半の長期休養明け。ヴァンケドミンゴにしても前走は不良馬場の福島民報杯でツーエムアロンソやプレシャスブルーに先着されており、福島巧者とはいえ昨年の七夕賞も重馬場でクレッシェンドラヴにも完敗している。今週も雨で道悪になることが予想されるだけにバッサリと切った。

 以上を踏まえ、印は以下の通り。

◎12番ツーエムアロンソ
○10番クラージュゲリエ
▲13番プレシャスブルー
△2番ロザムール
△4番トーラスジェミニ
△9番クレッシェンドラヴ

 馬券は三連複で勝負。保険としてワイドも押さえておく。

三連複 フォーメーション
◎○▲-◎○▲-◎○▲△△△ 10点

ワイド ボックス
◎○▲ 3点

 先週のラジオNIKKEI賞(G3)はワールドリバイバルの粘り込みで完全的中とならなかったが、なんとか押さえのワイドが的中。今回も波乱含みの難しいレースとなるが、今週こそは三連複も仕留めたいところだ。

 今回の予想を振り返ると、本命、対抗の2頭は福島未経験。七夕賞だけに、星に願いを捧げつつ新しい風が吹くことを期待したい。(文=宍戸ハレ)

<著者プロフィール>
 競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。