JRA小倉の川田将雅は「2回に1回」馬券に絡む!? 勝率は他騎手の複勝率をも凌駕、武豊にも負けない「競馬一族」のルーツを探る

 重賞を含む3レースでJRAレコード連発。今夏の小倉開催はいきなりの“超”高速馬場で幕を開けた。

 開幕初日となった3日、3Rの3歳未勝利戦では1番人気エスコーラが優勝。芝1800mを1分43秒8で駆け抜け、2014年の都大路Sでグランデッツァが記録した1分43秒9のJRAレコードを7年ぶりに更新した。

 そのエスコーラに騎乗していたのが、川田将雅騎手だ。

 小倉開幕週の川田騎手は土日で10鞍に騎乗。うち4勝(3着1回)で、勝率40%、複勝率50%と絶好のスタートを切った。

 事実、実況で「川田」の名前をやけに耳にしたという競馬ファンもいるだろう。

 それもそのはず。調べてみると川田騎手と小倉競馬場の相性は抜群で、他ジョッキーとは比べ物にならないほどの好成績を収めている。

 特に直近3年の川田騎手は、小倉競馬場で“無双”状態。先の10鞍を含めて、115回の騎乗数のうち35勝をマーク。勝率は驚異の30.4%を記録している。

 一般的に、普通の騎手は3割前後の“複勝率”をマークすれば「優秀」な成績と判断できる。10回のうち3回も馬券に絡めば、競馬ファンにとっては、かなり信頼できるジョッキーといえるだろう。

 しかし川田騎手の小倉での成績は、“勝率”で3割以上を記録。つまり普通の騎手の合格点レベルの“複勝率”を超える“勝率”を記録しているのだ。

 さらに2着17回(連対率45.2%)、3着9回(複勝率は53.0%)と、小倉競馬場のレースに登場した川田騎手は、確実に「2回に1度」は馬券に絡んでいる計算になる。

 特に小倉ダートの川田騎手は“買い”の一手だ。

 川田騎手が小倉のダート1700mに騎乗した例は、直近3年で31回。そのうち11勝で勝率は35.5%。また2着6回、3着1回で、複勝率は58.1%。6割近い割合で馬券に絡むのだから、小倉のダート戦に登場した川田騎手の馬券を買わない手はないだろう。

 ちなみにダート1000mは2回しか騎乗しておらず対象から外したが、それでも1勝をマーク。ここでも「2回に1回」は優勝している。川田騎手は九州の佐賀県出身ということもあり、小倉競馬場がある福岡県は隣県にあたる。地元での開催でより一層、気合が入るようだ。

 ところで、川田騎手が正真正銘の「競馬一家」で育ったことをご存知だろうか。

 父・孝好氏は、かつては南関東競馬の大井で騎手デビュー。現在まで現役を続ける的場文男騎手とは、同時期に競馬学校へ通った仲だという。騎手引退後は、佐賀競馬で調教師として活躍している。祖父・利美氏も、佐賀競馬場で調教師を務めて2000年に調教師を引退。

 この利美氏の父・川田若弥(かわだ・わかや)氏も、戦前の帝国競馬協会で騎手や調教師として活躍。かつての小倉競馬倶楽部に所属していたというから、「川田一家」の“ルーツ”は、やはり小倉競馬場にあるといえるだろう。

 この川田若弥という人物は、川田将雅騎手にとって曾祖父である。騎手デビューは今から100年以上前の1920年ごろ。なんと1日の騎乗で11戦11勝を記録したという“伝説”もあるから驚きだ。

 川田騎手に話を戻せば、その生涯成績で100回以上の騎乗数を数えた全国の競馬場の中で、勝率、連対率、複勝率の全ての数字でナンバーワンの成績を残しているのが、曾祖父も活躍した小倉競馬場。それだけに「川田一家」の“ルーツ”といえる小倉競馬場で、川田騎手が大活躍するのは、不思議なことではないのかもしれない。

 開幕週では早速、JRAレコード記録を樹立するなど、夏競馬でも絶好調の川田騎手。この夏の小倉競馬で、川田騎手がさらなる“伝説”を残すのか、ぜひとも注目したい。

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール>
野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。