初夏の中京名物、CBC賞(G3)が今年は場所を替えて小倉競馬場で行われる。
その小倉は開幕週から超がつく高速馬場となっている。3日(土)には、小倉芝1200mと1800mで日本レコードが飛び出し、午前中から降り続いた小雨の影響は微塵も感じさせなかった。日曜日にかけてさらに小雨が降り続きそうだが、時計の出る馬場は変わらなそうだ。
特に芝1200mは前が止まらない。土曜に芝1200m戦は4レース組まれていたが、3頭が逃げ切り勝ち、残る1頭も4角2番手だった。ここでも逃げ馬を中心視したいところだ。
昨年のCBC賞は、阪神の稍重馬場で行われ、13番人気の5歳牝馬ラブカンプーが逃げ切り。2着には11番人気アンヴァルが入り、馬連13万8600円という高配当が飛び出した。これは2020年の全重賞レースの中でも最も高配当だった。コース、馬場は昨年と異なるが、今年も波乱に期待したい。
ラブカンプーの再現を託すのは、7番プリカジュール(牝5歳、栗東・寺島良厩舎)だ。
昨年4月にダートで2勝クラスを勝ち上がり、いまも3勝クラスに在籍。重賞初挑戦が格上相手と条件は簡単ではない。しかし、そこはハンデ戦。49kgという最軽量に魅力を感じる。
3走前の下関S(3勝クラス)は今回と同じ舞台。前半3ハロン32秒8というハイペースで逃げ、17着に敗れた。しかし、ハイペースだったことに加え、この日の小倉芝は明らかな外伸び。プリカジュールだけが内ラチ沿いを走ったが、それでいて勝ち馬とは0秒9差。高速の前残り馬場、そしてその時より3kg軽い斤量を味方につけての逃げ粘りに期待したい。
また、近2走は障害レースを走っていて、前走は何と58kgを背負っていた。一気に9kg減はもはや反則レベルだろう。さらに、寺島調教師は「障害練習の効果で走りのバランスが良くなってきた」と“障害効果”も見込めそう。
鞍上には新人の角田大和騎手が指名された。初勝利には時間を要したが、その後は順調に勝ち鞍を伸ばしている。重賞初挑戦でアッと言わせる無欲の逃げを見せられるか。
「○」にはこちらも人気薄、3番ファストフォース(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)を指名する。
プリカジュールと同じく格上挑戦で、かつ休み明けと買い要素より消し要素の方が多いくらいだ。しかし、帰厩後は栗東坂路でしっかり乗り込まれている点は好感が持てる。
半兄アデイインザライフが中距離馬だったこともあって、ファストフォースは芝2400mでデビュー。その後は芝とダートの中距離を経て、結局芝のスプリント路線に落ち着いた。父ロードカナロア×母父サクラバクシンオーで、高速馬場もプラスになるだろう。
小倉1200mは3走前に2勝クラスを勝ち上がった舞台で、斤量はその時より5kgも軽い52kg。軽量ハンデ2頭のどちらかが穴をあけてくれるという想定だ。
「▲」は熊本県産の9番ヨカヨカ(牝3歳、栗東・谷潔厩舎)。
デビューから8戦して、唯一掲示板を外したのは桜花賞(G1)。世代牝馬では屈指のスピードを持つ実力馬である。小倉では2戦2勝と、平坦小回りはベストの舞台。
前走の葵S(重賞)では出遅れて中団から差し込み、勝ちに等しい2着に好走した。しかし、この時の馬体重はデビュー来もっとも軽い446kg。調教ではいい動きを見せているが、成長力には少なからず疑問も残る。ここは3番手までの評価としたい。
「△」は6番ビオグラフィー(牝4歳、栗東・藤岡健一厩舎)。
小倉芝は2戦してともに7着と結果が出ていない。しかし、自己条件で2連勝し、昇級初戦となった前走の京王杯SC(G2)で5着に粘ったように、今が充実期だ。すんなり番手を奪うことができれば、好勝負は必至だろう。
「×」で押さえるのは、トップハンデ57kgを背負う1番タイセイビジョン(牡4歳、栗東・西村真幸厩舎)だ。
前走の京王杯SCは2番人気に支持されたが、見せ場なく12着に大敗。前日オッズを見ても、その評価は急落している。しかし、鞍上は土曜3勝の川田将雅騎手。一度叩いた効果にも期待できるだろう。見限るのはまだ早い。
ハンデ戦らしく、本命・対抗に評価した2頭もそこそこ人気を集めている。思ったほどのオッズはつかないかもしれないが、プリカジュールとファストフォースの2頭からのフォーメーション馬券で勝負する。もし2頭そろって飛び込めば10万馬券も夢ではない。
三連複フォーメーション 9点
◎○→◎○▲△×→◎○▲△×
馬連フォーメーション 7点
◎○→◎○▲△×
<筆者プロフィール>
八木遊
競馬、野球ライター。スポーツデータ会社、テレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、Twitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中。