パチスロ5号機がV字回復したのは2009年以降、あるいは10年以降だと記憶している。そのあたりから一撃性を有したマシンが増え始め、既存のボーナス+ARTタイプはさらにパワーアップ、新たに登場したART機はRUSHに特化した仕上りで、獲得出玉「9999枚」いわゆる“カンスト万枚”を達成したプレイヤーも多く見かけるようになった。
そして、その爆発力をさらに加速させたのがAT機だ。ゲーム性はART機とそこまで変わらないが、出玉速度は限界値の純増3枚まで上昇。ART機にもかかわらず純増3枚を実現した『エージェント・クライシス』のような例外の機種もあるが、基本的にはAT機の登場によって、5号機は破滅の爆裂時代へ突入したのである。
筆者にとって、このATブームが最もアツい時代であり、ホールへ頻繫に通っていた時期。稼働率が高くなる旧イベ日や土日は、どこかしらで別積みをする台を見かけ、その中には万枚をゲットしているお客さんもいた。
夜になるとネット上では結果報告が行われる。今でもそうだが、その日の実戦を振り返り、「○○で5万円負けた」「天井から単発で死んだ……」といった負け報告や、「○○で万枚出した!」「フリーズから一撃○○○○枚!」などの景気のよい話も飛び交っていた。
だが、筆者はこのようなエピソードを聞いてもいつしか何も感じなくなっており、正直この手の話は飽きていた。
「もっと刺激のあるエピソードをくれ!」
今の6号機市場を考えると、なんとも贅沢な欲求だ。最近こそは『鉄拳4デビルver.』などで万枚報告が出るようになったが、5号機のこの時代はそれが当たり前だったのである。あ~この時代に戻らないかな……。
5号機のATブームを思い出すとボヤかずにいられないのだが、この時代の筆者は「設定狙い・ハイエナ・遊び打ち」という多角的な視点(?)で立ち回っており、暇さえあればホールの空気を吸いに行っていた。
そんなある日、いつも通りホールを徘徊していると、ある機種の後ろに人だかりが。その時は「なんだよこの野次馬……」とスルーし、真逆の島へ向かったのだが、後に衝撃の事実が発覚する。
天井狙い、ゲーム数狙いなどで立ち回っていると、気づけば夜になっていた。先の人だかりはさすがになくなっていたものの、同じ人がいまだに打ち続けている。しかも後ろにはドル箱が積んであったのだ。
「え?どんだけ出ているんだよ……」
急いでそこへ向かうと、打っていた機種はサミーの『化物語』であることが判明。スペックは純増約2.7枚の差枚数管理型ATで、枚数を上乗せする特化ゾーン「倍倍チャンス」が出玉増加のカギを握っている。
その化物語で一体何が起きたのか、気になって台を覗き込んで見ると、獲得枚数はなんとカンスト9999枚。人だかりができるのも納得だが……。
驚くのはまだ早い。よくよく見ると、「9999枚」という表記がもう一つあったのだ。つまり「残り枚数」もカンストしていたのである。
このまま取り切ることができれば、最低でも約2万枚弱。時間はすでに19時過ぎだったので、取り切ることは不可能だが、最終的な獲得出玉はおそらく1万5000枚以上だろう。
これを目の当たりにしてから筆者は『化物語』に全神経を集中。初打ちで6000枚を叩き出し、翌日も5000枚オーバーと二日で“合わせ万枚”を達成、その後も小さな勝利を重ねていった。
残念ながら、『化物語』プレイヤーの大きな目標のひとつである「良ク出来マシタ枚(特化ゾーンで2000枚以上の上乗せ)」は達成できなかったが、筆者にとっては数少ない相性抜群のマシンだ。いずれは家スロ用の実機を購入し、夢の「ダブルカンスト」を目指して打ち続けたいと思う。
(文=華光パチ助)
<著者プロフィール>
「光り」に心を奪われた快楽主義のフリーライター。当初はジャグラー派だったものの、『沖ドキ!』の登場によってハイビスカスにドハマり。今では『ハナハナ』シリーズ含む完全告知台全般を好んでよく打っている。最新パチンコ機種の新台情報、5号機の昔話や実戦記事などをメインに執筆中。
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