これは4号機時代の「ストック機」が猛威を振るっていた頃の出来事だ。
多分17、8年前だろうか。あるホールで『吉宗』を打っていた時、見るからに怪しい風体の男がシマに入ってきて、特にデータなどを見ることもなく台に着席して遊技を始めたのだ。
4号機『吉宗』といえば、ナビに従うだけで711枚を獲得できるビッグボーナスを搭載し、それが1G連チャンするという伝説の大量獲得機。販売台数「約26万台」の大ヒットを飛ばし、大都技研が躍進するキッカケにもなったマシンである。
そんな『吉宗』でアっという間にビッグボーナスをGETし、連チャンまでさせ始めた怪しい男。それを不審に思ったのだろうか、白シャツを着た役職者らしきスタッフが何やらその男に声をかけ始めた。
実は、この吉宗にはある攻略法が通用した。それは、BB1G連が確定する「俵8連ゴト」というものだ。
ボーナスゲーム中の「JACゲーム」は、押し順によって“俵揃い”と“リプレイ揃い”のどちらが揃う仕組みになっており、その俵揃いが8連続で揃うとBBの1G連が確定する。その押し順は体感機を使えばすべて把握することができるが、それは当然立派なゴト行為である。
当時のホールでは、吉宗に限らず、怪しいと思った者には声をかけたり、さらには身体検査なども実施していたが、事実それぐらい体感機が出回っていたのだ。
そんな挙動をスタッフも怪しく感じ、すぐさま声をかけていたのだが……すると、その男は突然立ち上がり激高すると、大声を張り上げたのだ。そして次の瞬間、何とその場で身に着けていた衣服を脱いでいくではないか!
「何ひとつ悪いことはしていない、自分は潔白である」という訴えだったのだろうか。
本来であれば、声をかけられて身体検査などをする場合は事務所に連れていかれるのが一般的だが、男はその場で衣服を脱ぎ棄ててしまったのだ。
これを目の当たりにした私やその他の客、そして当の従業員も唖然とするばかりだった。
実に驚いた出来事だったが、結論をいえば、この男はゴト師でも何でもなく、たまたま入ったホールで吉宗を打ち、たまたま運良く連チャンしただけのことだった。
その後、服を着なおした男と従業員は事務所に消えていった。おそらく事務所で男に謝罪していたのだろう、
やがて事務所から出てきた男は、台に戻って何事もなかったかのように遊技を続けていた。なかでどういったやり取りがあったのか、いまでも謎だが大体の想像はつくだろう。
確かに、このようなトラブルは客にとって気分が良くない出来事だが、ホールとしては怪しい客をチェックしていくのは当然の責務であるから、仕方ない部分でもある。
だが、今回のトラブルに関しては、客が少し出したからといってすぐさま身体検査としたホール側、従業員に落ち度があると思う。監視カメラやホルコンのデータなどで挙動をチェックすれば、このような事態にはならなかったはずだ。
当時は私自身もホールに身を置く立場だっただけに、色々と考えさせられる事件だった。
(文=オーハナB)
<著者プロフィール>
元ホール店員、店長経験者。パチンコ店の裏側で起きた出来事や、人間関係を題材にしたコラムを担当している。過去に話題になった業界ネタなど、時代背景を感じる記事も作成中。自身の思い入れのあるシリーズの動向にも熱い視線を注ぐ。
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