JRA 新種牡馬「絶好調」セレクトセールでも人気確実!? 福永祐一「絶賛」シルバーステートほか早くも3勝目を挙げた2歳産駒とは

 2歳の新馬戦が始まって約1カ月――。

 26日、札幌競馬場で行われた芝1200mの未勝利戦で2番人気のリトス(牝2歳、美浦・高橋裕厩舎)が、1番人気のブッシュガーデンに3馬身半差をつけ圧勝。新種牡馬シルバーステートの産駒が、早くも3勝目を挙げている。

 リトスはデビュー戦となった芝1000mのレースで、逃げ切りを許して2着と惜敗。この日は好スタートからハナを奪うと、最後まで脚は衰えず。騎乗した亀田温心騎手も「1200mに距離が延びたことでスタートは一番速いくらいでしたし、道中はマイペースで走れました。楽勝でしたね」と、そのスピード能力を高く評価した。

 リトスの父シルバーステートは、生涯成績5戦4勝で引退。昨年9月にアップされた『DMMバヌーシー公式チャンネル』では、主戦を務めた福永騎手が未だ消えぬ思いを語っている。

 昨年、コントレイルとのコンビで史上3頭目となる無敗三冠を成し遂げるなど、今や押しも押されもせぬ日本を代表するジョッキーとなった福永騎手。数々の名馬に跨がってきた経験を以てして、「No.1」と言わしめたのがシルバーステートだった。

「最終的に競走馬として重賞を勝つこともなかったですし、大成することはできなかったですけど『そのエンジンの性能にボディがもたなかった』というのが、僕の印象です」

 その能力を認められながらも、2度の屈腱炎を発症して無念の引退。「幻のダービー馬」とまで称されたポテンシャルは誰もが認めるところで、産駒にも早くからその能力の一端いいが伝えられている。

 シルバーステートは現役時に、芝の1600mから2000mで勝利。現時点で産駒は芝1200mで2勝、芝1400mで1勝となっているが、これは2歳戦の距離編成も関係していると思われ、父の成績からも今後は中距離で活躍する馬も誕生しそうだ。

 一方で、素質馬が集まる芝1800mのレースを、短距離血統ながら勝利した新種牡馬産駒もいる。

 同日、26日に東京競馬場で行われた新馬戦を快勝した、ドレフォン産駒のジオグリフ(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)だ。

 ドレフォンは現役時にアメリカのダートG1を3勝しており、距離も6ハロン(約1200m)から7ハロン(約1400m)と短距離指向。しかし、芝1800mのレースでジオグリフが1馬身半差をつけてデビュー戦を飾っている。

 この勝利に、騎乗したC.ルメール騎手は「スタートが良くて道中も真面目に走ったようにセンスがいい。追ってからの反応は少し遅かったけど、坂を上ってからはいい瞬発力だった」とコメント。2着となったアサヒに騎乗した石橋脩騎手も「この上がりだから普通なら勝っていてもおかしくないんだけどね。今日は勝った馬が強かった」と勝ち馬を称賛した。

 このレースで、2歳リーディングサイアートップに並ぶ3勝目を挙げたドレフォン産駒。こちらはダート1200mで1勝、芝1400mで1勝、芝1800mで1勝とマルチな活躍を見せており、本質的にはダートの短距離指向でも様々な舞台での活躍が期待できるかもしれない。

 ドレフォン産駒はこの日、札幌競馬場で行われた芝1200mの新馬戦にも2頭出走したが、5番人気、7番人気と低評価ながら2着、3着と健闘。再来週の7月12日、13日には苫小牧のノーザンホースパークでセレクトセールが開催されるが、こちらにも多くの産駒が上場を予定しており注目が集まるだろう。

 2歳リーディングサイアートップタイの3勝を挙げている、シルバーステートとドレフォン。現在、ロードカナロアも含めた3頭が勝利数で並んでおり、今後も熱い戦いが繰り広げられそうだ。(文=北野なるはや)

<著者プロフィール>
 某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。