多井隆晴「ウマ娘式予想術」で宝塚記念(G1)を大攻略!? 「ルメール騎手は、ほぼ1・2番人気に乗ってるのに…」クロノジェネシス鞍上の「マイナススキル」発覚?

 27日、阪神競馬場で開催される春のグランプリ・宝塚記念(G1)。上半期の競馬の締めくくりとなる大一番に、人気No.1プロ雀士の多井隆晴が再び登場する。

 800万ダウンロードを超える大ヒット競馬アプリ『ウマ娘 プリティーダービー』のサイバーエージェント(Cygames)がオーナー企業となる「渋谷ABEMAS」の大黒柱であり、自身が手掛ける『たかちゃんねる』が創設わずか1年余りで登録者10万人を突破するなど、麻雀界の垣根を超えた人気を誇る多井が、果たしてどんな予想を披露するのか――。

 ついに完成した「ウマ娘式予想術」が火を噴く時が来た。


――今年も宝塚記念を迎えて、春競馬もいよいよ締めくくりですね。前回出演いただいた日本ダービー(G1)の予想では、本命のエフフォーリアが2着したものの、勝ったシャフリヤールは迷った末に切った馬でした……。

渋谷ABEMAS多井隆晴選手(以下、多井):(全兄で2000mのG1を2勝した)アルアインのイメージを持ち過ぎました。馬券も思いっきり買ってたんで、めちゃくちゃやられましたね……。今回で絶対に取り返そうと思ってますし、それができる予想を用意しました!

――それは楽しみですね! 今年の宝塚記念は、昨年の覇者クロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が抜けた存在になりそうです。さすがに多井さんも、断トツ1番人気には逆らえませんか?

多井:いえ、クロノジェネシスは今回、2・3着でしか買うつもりないです。

――大本命のC.ルメール騎手ですよ?(笑)

多井:ウマ娘で「根幹距離〇」っていうスキルがあるんですけど、あれって400mの倍数の距離(1200m、1600m、2000m、2400m)だとステータスが若干上がるんですね。でも、2200mの宝塚記念と2500mの有馬記念(G1)は根幹距離じゃないんですよ。

――なるほど。ウマ娘でいえば「非根幹距離〇」のスキルが重要になるということ。

多井:クロノジェネシスは明らかに「非根幹距離〇」を持ってるんじゃないかと(笑)。いるんですよ、グランプリが得意な馬って。ウマ娘で挙げるとゴールドシップとか、グラスワンダーとか。だからクロノジェネシスは、ほとんど完璧なんですよ。去年6馬身差で勝ってますし、有馬記念も勝ってグランプリ向きの馬で、(上位に)来ない理由はほとんどないと思います。

――ウマ娘には出ていませんが、ドリームジャーニーもそんな感じでしたね。ということは、やっぱり「非根幹距離〇」持ちのクロノジェネシスが本命じゃないんですか?

多井:ところがですね……ルメール騎手は過去の宝塚記念でほぼ1・2番人気の馬に乗ってるのに、一度も馬券(3着以内)になったことがないんですよ。負傷した北村友一騎手から乗り替わって、普通なら+のはずなんですけど、今回は-と言わざるを得ないですね。

――まさかルメール騎手は「非根幹距離×」を持ってる?

多井:それはわかりません(笑)。今年も大きいレースで勝ちまくってますし、いつもならルメール騎手を買っておけばだいたい当たるんですけど、宝塚記念に限っては相性が良くないですね。でも、やっぱりルメール騎手なので2・3着には押さえます。

――ということは、ここでクロノジェネシスを負かす馬がいるということですね?

多井:これは競馬好きのみんなに思い出してほしいんですけど、宝塚記念は「競馬のロマン」が詰まったレースなんですよ。ウマ娘だとメジロマックイーンにメジロライアンが、テイエムオペラオーにメイショウドトウが……なかなか勝てなかった馬がついにライバルを打ち負かすのが、この宝塚記念の舞台なんです。

――確かに! 最近だと3歳秋の神戸新聞杯(G2)で接戦を演じながらも敗れたミッキーロケットが、同世代の1番人気サトノダイヤモンドを倒してG1初制覇を飾っています。

多井:そうです、そうです。同世代のライバルに打ち勝って、悲願の初G1っていうパターンが一番熱いじゃないですか。だから僕の本命「◎」はカレンブーケドール(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)です。彼女がクロノジェネシスに勝つとしたら、宝塚記念しかない!

――カレンブーケドールとクロノジェネシスは同世代。秋華賞(G1)や京都記念(G2)では2頭でワンツーゴールしていますが、いずれもクロノジェネシスが勝っています。

多井:でも実は、オークス(G1)ではカレンブーケドール(2着)がクロノジェネシス(3着)に先着してるんですよ。今回の出走メンバーで、過去にクロノジェネシスを負かした経験があるのはカレンブーケドールだけ。そういう点もライバル心をくすぐるでしょ?

――熱い展開ですね!

多井:だから僕は今回カレンブーケドールを1着固定して、彼女がクロノジェネシスを負かすシナリオの馬券しか用意しないつもりです!

――名実況の杉本清(元関西テレビアナウンサー)さんも、宝塚記念の時には「あなたの夢はなんですか?」とおっしゃってました。「多井さんの夢」はカレンブーケドールの逆転劇。では、クロノジェネシス以外に気になっている馬は?

多井:やっぱりレイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)ですね。同じ阪神内回りコースの大阪杯(G1)がめちゃくちゃ強かった(4馬身差で勝利)ですから、さすがに無視はできないですね。川田(将雅)ジョッキーも最近乗れてますし。

――大阪杯の再現ができれば、圧勝してもおかしくない強豪です。

多井:そこがポイントなんですよ。宝塚記念当日は雨予報ですし、(重馬場だった)大阪杯とほとんど同じ状況になると思うんですが、今回は人気なので、果たして前回と同じ競馬をさせてもらえるかどうか。

――大阪杯は川田騎手が本当に上手く乗っていました。

多井:ほとんど完璧だったんじゃないですか? でも今回は、ほぼ間違いなくマークされるでしょうし、距離が延びるのも僕は微妙だと思います。この馬は2走ごとに1600m→1800m→2000mと距離を延ばして6連勝してきましたが、ここからの200m延長は結構効きますよ。

同じ逃げ馬だと昔、2000mの金鯱賞(G2)でぶっちぎった(大差勝ち)サイレンススズカが、2200mの宝塚記念ではステイゴールドやエアグルーヴに詰め寄られました(3/4馬身+クビ差の辛勝)からね。レイパパレの連勝が止まるとすれば、ここだと思います。能力的にはクロノジェネシスを負かす可能性もあると思うので、こちらも2・3着で押さえますが、(馬券圏外に)飛んでもおかしくないですよ。

――マイルをこなせるようなスピード型の逃げ馬は、距離延長に敏感ですからね。他に気になっている馬はいますか?

多井:僕はキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)は、まだやれるんじゃないかと思っています。

――2017年の菊花賞(G1)後、もう約4年間勝利から遠ざかっていますね。

多井:でも、その間に宝塚記念では2年連続で2着に来てるんですよね。宝塚記念はリピーターのレースですし、今回は(過去10年で【7.0.2.13】の)8枠を引きましたからね。好走できる条件はそろったと思います。もしかしたら、キセキを(馬券で)買うのはここが最後になるかも。これまでの感謝の気持ちを込めて3着付けで押さえます。

――キセキも今年一杯の引退が濃厚でしょうからね。他に気になっている馬は?

多井:リピーターといえば、去年3着のモズベッロ(牡5歳、栗東・森田直行厩舎)も要注意ですね。前が止まらないと来ない追い込み馬なので当てにはできませんけど、大阪杯でも一仕事しましたしね(2着)。こっちも一応、3着付けで押さえます。

あとはアリストテレス(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)ですね。

――昨年の菊花賞でコントレイルと接戦を演じて脚光を浴びましたが、その後は期待されたほどの結果が出ていませんね。

多井:僕が注目しているのは菊花賞2着よりも、宝塚記念と同じ2200mのAJCC(G2)を勝ったことですね。本質的には、これくらいの距離の方がいい馬のような気がするんですよ。

ただ、オルフェーヴルの時のウインバリアシオンとか、ナリタブライアンの時のエアダブリンみたいに、三冠馬が出た世代のライバルたちって何故かG1で一歩足りないんですよね……。武豊騎手に期待して一応3着付けで押さえますけど、ここで見せ場がないと、もう見切りをつけるかもしれません。

――なるほど。牡馬3頭はここが正念場ですね。

多井:馬券としては1着にカレンブーケドール、2着にクロノジェネシスとレイパパレ、3着にクロノジェネシスとレイパパレに、キセキとモズベッロとアリストテレスを加える形の三連単フォーメーションでいきます。

――合計8点ですか、小点数で勝負に出ましたね。

多井:頭数も少ないですからね。(前回出演の)ダービーでやられた分を倍にして取り返してやりますよ!

――期待しています。ありがとうございました!

(文=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 オペックホースが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」。