JRA【宝塚記念(G1)展望】グランプリ連覇クロノジェネシスVS無敗馬レイパパレ!珍客ヨシオも“みたび”襲来……★上位人気馬予想オッズ付き★

 27日、阪神競馬場では春のグランプリ・宝塚記念(G1)が行われる。GJ独自の予想オッズを見ると、近年顕著な“牝馬優勢”の時代を表すような構図となりそうだ。

★上位人気馬の単勝予想オッズ★
・クロノジェネシス 2.1倍
・レイパパレ 2.2倍
・カレンブーケドール 9.1倍
・アリストテレス 10.2倍
・モズベッロ 36.9倍

 特別登録が行われる前の時点では10頭割れも予想されていた今年の宝塚記念。最終的には15頭が登録した。昨年の3冠馬コントレイルが回避したことで、牝馬2頭による一騎打ちの様相を呈している。

 デビューから14戦、「7-3-3-1」で、複勝率は何と92.9%という安定感を誇るクロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)。昨年は牡馬相手に春秋グランプリを制し、グランプリ3連覇が懸かっている。

 最大の誤算は、デビューから手綱を取ってきた北村友一騎手の落馬負傷だろう。5月2日の落馬事故で、復帰まで1年以上という大ケガをしてしまった。

 ただし、クロノジェネシスと新たにコンビを組むのは、騎手リーディング首位を走るC.ルメール騎手。現役最強牝馬にふさわしい鞍上を確保できたことに陣営も安堵していることだろう。

 ルメール騎手は1週前追い切りでパートナーと初コンタクト。栗東CWコースで軽快な動きを見せた。『スポーツ報知』の取材に対し、ルメール騎手は「すごくいい感じ。元気いっぱいです。乗りやすいです。休み明けですが、コンディションがよさそう」と自信満々。昨年後続を6馬身ちぎった舞台でその実力を示す準備は整った。

 ただ、不安要素もないわけではない。前走のドバイシーマクラシック(G1)は直線でミシュリフとラヴズオンリーユーとの壮絶な追い比べを演じるも、最後はミシュリフにクビ差交わされて2着。もともと休養明けがベストで、間隔を空けたほうがいいタイプ。前走からちょうど3か月ぶりの実戦で、間隔は十分とれたが、初の海外遠征帰り。見えない疲れが溜まっていてもおかしくはない。

 逆に言えば、それくらいしか不安要素がないともいえるだろう。スピードシンボリ、グラスワンダーに次ぐ史上3頭目のグランプリ3連覇を達成できるか。

 クロノジェネシスの前に立ちはだかるのは、大阪杯(G1)覇者のレイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)だ。

 デビューから着実に力をつけ、昨年12月のチャレンジC(G3)で重賞初勝利。デビュー5連勝で臨んだ大阪杯では4番人気と侮られたが、終わってみれば4馬身差の圧勝でデビューから無傷の6連勝でG1勝利を飾った。

 前走と同じ阪神の内回りコースが舞台となるが、カギは1ハロンの距離延長。前走の逃げ切り勝ちで、マークが一層厳しくなるのは間違いなく、簡単には自分の競馬をさせてくれないだろう。

 また、前走は初めて背負った55kgの斤量が不安視されたが、今回はさらに1kg増えて56kg。420kgほどの小柄な馬だけにマイナス材料になり得る。

 前走後はノーザンファームしがらきに放牧に出され、トレセンに帰厩したのは今月10日。外厩調整で、高野調教師も「怖いと思うぐらい状態はいい」と仕上がりは上々。16日の1週前追い切りは、栗東坂路で55秒6-12秒1をマークし、前走から更なる上積みも期待できそうな動きを披露した。

 牝馬がワンツーを決めれば、国内の牡牝混合G1では昨年の有馬記念(G1)以来。60年以上の歴史を誇る宝塚記念では史上初となるが、果たして。

 3番人気に予想されているのは、こちらも牝馬のカレンブーケドール(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。

 前走の天皇賞・春(G1)は初距離と初斤量が不安視された。しかし、積極的に先行すると、4角では2番手、直線では早めに先頭に立った。最後はいつも通り詰めが甘くなったが、勝ち馬ワールドプレミアから0秒5差の3着に粘った。

 鞍上は前走に続き戸崎圭太騎手が務める。「(前走から)さらに良くなっている」とコメントしており、2強に割って入るなら同じ牝馬のこの馬しかいないだろう。

 コントレイル不在のなか、牡馬の代表格が昨秋の菊花賞(G1)で2着に入ったアリストテレス(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。

 その菊花賞から前走の天皇賞・春まで4戦連続でルメール騎手が騎乗していたが、今回はテン乗りの武豊騎手にバトンタッチ。

 菊花賞2着の実績もあって、距離は長ければ長い方がいいとみられていたが、3200mの前走が案外の内容。勝利したAJCC(G2)を含めて通算3戦2勝、2着1回の2200mで巻き返しを図る。

 昨年12番人気で3着に追い込んだモズベッロ(牡5歳、栗東・森田直行厩舎)。前走の大阪杯でもコントレイルに先着するなど、道悪なら大物食いも期待できる。

 昨年2着のキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)は、17年菊花賞以来の勝利を狙う。前走のQE2世C(G1)は4着に敗れたが、3着のデアリングタクトとは0秒24差で、復活の兆しを見せている。

 この他には、鳴尾記念(G3)を逃げ切ったユニコーンライオン(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)、前走の安田記念(G1)で見せ場をつくったカデナ(牡7歳、栗東・中竹和也厩舎)も侮れない。

 最後は、ヨシオ(牡8歳、栗東・森秀行厩舎)にも触れないわけにはいかないだろう。昨年はジャパンCとチャンピオンズCを連闘し、“珍客”と話題になった。その後は障害で3戦、ダートでの2戦を経て、3度目のG1舞台を迎える。

 順当にクロノジェネシスとレイパパレの2強がその実力を見せるのか。それとも間に割って入る伏兵馬はいるのか。第62回宝塚記念は15時40分に発走予定だ。