JRA 「17馬身」の衝撃再び!? リフレイムが新天地で真の怪物へ――。クラシック出走が叶わなかった「問題児」に示される路線変更の重要性

 23日のオークス(G1)を控え、3歳の勢力図もハッキリとしてきた。

 先週のNHKマイルC(G1)では、芝2000mの弥生賞(G2)を2着と善戦したシュネルマイスターが距離短縮で戴冠。適性に合わせた路線変更が、大きな影響を与えたといっても過言ではないだろう。

 16日に東京競馬場で行われる青竜S(OP)は、数少ない3歳ダートオープン競走の1つ。これまで芝で2勝を挙げているリフレイム(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎)も、初ダートという新天地に向け、羽ばたこうとしている1頭だ。

 デビュー戦ではモッサリとしたスタートから強引にハナを叩くと、最後の直線で外ラチに向かって逸走。万事休すと思われた絶望的ビハインドがありながらも、なんと外ラチを頼りながら逃げ切っている。

 そんな衝撃的レースもあって、2戦目でも大きな注目を集めた「問題児」リフレイム。1番人気に推された1勝クラスのレースでは一転、最後方からの殿一気で2着に5馬身差をつけて圧勝した。

 しかし、怪物候補として注目を集めた3戦目の京王杯2歳S(G2)では、伸び切れず5着に敗退。巻き返しを期したクイーンC(G3)で13着に惨敗すると、続くフラワーC(G3)では10着と敗れ、今となってはすっかり存在感が薄れつつある。

 ただ、ダート戦となれば話は別。巻き返す可能性は、大いにあるといえるだろう。

 リフレイムは父アメリカンファラオに、母父がタピットというゴリゴリのアメリカ血統。アメリカンファラオは米クラシック三冠馬で、今年のフェブラリーS(G1)を制したカフェファラオを輩出している。

 また、カフェファラオが断然の1馬人気で迎えたジャパンダートダービー(G1)で勝利したダノンファラオもまたアメリカンファラオ産駒。こちらも、その後は浦和記念(G2)、ダイオライト記念(G2)で勝利を飾っており、ダートでは無類の強さを誇っているのだ。

 アメリカンファラオ産駒は、これまでJRAで17頭がデビュー。内13頭が勝ち上がっており、約2年の間で既にG1馬が2頭も誕生している。

 しかも、その活躍は殆どがダート戦。芝では3勝しかしておらず、リフレイムの挙げた2勝が如何に異例であるかがわかるだろう。

 芝の成績が【3-0-0-11/14】で、3着内率が21.4%。一方で、ダート戦の成績が【18-6-4-37/65】と3着内率43.1%を誇っている。

 複勝回収率で見ても芝が45%であるのに対し、ダートは87%と優秀。さらに、母父のタピットがダートの鬼である可能性を高めていると記者はいう。

「タピットもアメリカ産馬ですが、種牡馬として数々の活躍馬を送り出し、2014年から2016年の北米リーディングサイアーに輝いています。アメリカを代表する種牡馬の1頭ですし、日本でもフェブラリーSを勝利したテスタマッタを輩出しています。

現在ダートで活躍中のアメリカンシードもタピット産駒で、戦いの場をダートに移してからは3連勝で計『17馬身』という圧巻の競馬を見せています。父アメリカンファラオに母父タピットというリフレイムにも、ダートでの活躍を期待してしまいますよね」(競馬記者)

 そのように記者が話すタピットの産駒も、やはりダートでの成績は優秀。芝の成績【11-14-11-87/123】で3着内率が29.3%に対し、ダート戦での成績が【67-47-39-240/393】と3着内率38.9%と優秀な数字を叩き出している。

 今回が初ダートとなるリフレイム。血統的に芝以上の適性があるならば、復活の可能性は十分にありそうだ。

(文=北野なるはや)

<著者プロフィール>
 某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。