JRA 武豊「想像以上の回復」にワールドプレミア返して!? 天皇賞・春(G1)には「菊花賞4着馬」と新コンビ結成の可能性も

 22日、天皇賞・春(G1)の有力候補ワールドプレミア(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)が1週前追い切りを行い、栗東のCウッドコースで軽快な動きを披露した。

 5月9日の新潟大賞典(G3)に出走予定のポタジェとの併せ馬で7ハロン95.5秒、ラスト12.3秒と長めに追い切られて併入したワールドプレミア。新コンビを組む福永祐一騎手も「理解を深められたので、乗ってよかった」と手応えを感じている。

 昨年、コントレイルと共にキャリア初の三冠を成し遂げた福永騎手だが、意外にも天皇賞・春は17回挑戦して勝ったことがない。2019年の菊花賞馬と挑む今回は、大きなチャンスになりそうだ。

 一方、天皇賞・春8勝を誇る武豊騎手は、いまだ騎乗馬が決まっていない。

 3月20日に騎乗馬がゲートの中で暴れた際に負傷し、休養していた武豊騎手。天皇賞・春週の復帰へ向け、今週から調教にも乗り始めているが、順調な回復を見せている一方、ワールドプレミア陣営からは福永騎手との新コンビが発表された。

「ワールドプレミアはデビューからずっと武豊騎手が乗り続けてきた馬だけに、前走の日経賞(G2)に続く乗り替わりは残念ですが、ケガの治り具合が不透明だっただけに仕方ない部分もありますね。

ただ、本人は追い切りに乗った後も『特に問題はない』と話していましたし、28日に予定されている東京五輪の聖火ランナーも務めるそうです。順調に回復しているのは間違いないでしょう」(競馬記者)

 22日に更新された自身の公式ホームページでも「自分で考えていた以上に治りが早かったのは医学の進歩。感謝しなければいけませんね」と綴っている武豊騎手。

「今週は元々予定していなかったので騎乗依頼自体がありませんが、5月の第1週から実戦にも乗ります」と、まるで今週末に騎乗依頼があれば乗っていたかもしれないと言わんばかりの口ぶりは頼もしい限りだ。

「(武豊騎手の)ホームページにも『自分で考えていた以上』と書かれていますが、数多くの負傷を乗り越えてきた武豊騎手でも、想像以上の回復ぶりに驚いているようですね。これだけ順調だと、来週からの復帰は確実でしょうし『(天皇賞・春の)ワールドプレミアを返して』というのが本音ではないでしょうか。

さすがに天皇賞・春でワールドプレミアに騎乗することは難しいですが、他の馬に乗ってでも参戦したいという思いはあるでしょうね」(同)

 記者の話によると、今年の天皇賞・春には現在17頭が特別登録を行っているが、ディバインフォース(牡5歳、栗東・寺島良厩舎)はまだ騎手が決まっていないようだ。

 前走サンシャインS(3勝クラス)で3着と明らかに格下の存在だが、幸いフルゲート18頭に17頭の登録なので、出走すること自体は問題がなさそうだ。まだ、3勝クラスの身ながらワールドプレミアが優勝した2019年の菊花賞では0.3秒差の4着に好走した実績がある。

「大事なレースが続いているので、サッと軌道に乗せていくつもりです」

 待望の復帰へ向け、そう意気込みを綴った武豊騎手。もしディバインフォースとのコンビで天皇賞・春に挑戦することが決まれば、武豊騎手にとっても初めてワールドプレミアを敵に回すこととなる。

 相手は強いが、昔から「長距離は騎手の腕」という格言もある。淀の盾を8度も手にした稀代の天才が、菊花賞でつけられたコンマ3秒馬を腕で埋めるか。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。