25日、阪神競馬場ではマイラーズC(G2)が行われる。2019年はダノンプレミアム、昨年はインディチャンプというマイルG1馬が1番人気に支持され、しっかりそれに応えてきたが、G1馬不在の今年は一転、混戦模様となりそうだ。
19年7月の函館記念(G3)以来、1年9か月ぶりに芝レースに矛先を向けてきたのはエアスピネル(牡8歳、栗東・笹田和秀厩舎)だ。
昨年7月以降はダートで5戦して、2着2回、3着1回と結果を残した。前走のフェブラリーS(G1)では9番人気ながら、勝ったカフェファラオに3/4馬身差に詰め寄る2着に好走。2度目の騎乗で大金星をつかみかけたのが、7年目24歳の鮫島克駿騎手だった。
前走を含めてエアスピネルには2度騎乗し、2着2回という鮫島克騎手。4月11日時点ですでに年間22勝を挙げ、全国リーディングは8位につけている。自己ベストを大幅に更新する勢いで勝ち鞍を重ねている伸び盛りの若手騎手だ。
その鮫島克騎手がエアスピネルと初めてコンビを組んだのは昨年のプロキオンS(G3)。8番人気で2着に入り、穴をあけている。今回はおそらく上位人気の一角に支持されそうだが、芝でも同じように相性のいいところを見せられるだろうか。
エアスピネルは、マイラーズC(G2)には3年ぶり3度目の出走となる。過去2回は、いずれも1番人気に支持されたが、17年はイスラボニータに半馬身及ばず2着、18年はサングレーザーから0秒3差の3着に敗れた。
芝ダート問わず、マイルでは安定感抜群。「三度目の正直」で重賞4勝目を狙う。
エアスピネルは前走9番人気で激走したが、しんがり10番人気で金鯱賞(G2)を勝ち切ったのがギベオン(牡6歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
デアリングタクトの末脚を抑え込み、まんまと逃げ切った前走は単勝227.3倍での大駆けだった。3歳時にはNHKマイルC(G1)で2着という実績の持ち主だが、18年12月に中日新聞杯(G3)を勝ち、その後は11戦連続で馬券圏外に沈んでいた。
前走は陣営の目論見通り、ハナを主張したのが功を奏した形で、フロック視する声も聞かれた。前走から一気に2ハロン短縮で前走のようにマイペースの逃げは打てないだろう。久々のマイル戦で真価が問われそうだ。
鞍上は引き続き4年目の21歳西村淳也騎手が務める。ある程度マークされる立場となるが、勢いに乗る若手騎手の手綱さばきにも注目したい。
20代前半の2人に対し、40代のベテラン騎手2人も有力馬で存在感を見せたい。
アルジャンナ(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)に騎乗するのは、26年目の44歳福永祐一騎手。初めて騎乗するアルジャンナは、1勝馬ながら、2歳から3歳春にかけて重賞で2着2回、3着1回と早い時期から活躍していた。
昨年の日本ダービー(G1)にも出走したが、シンガリ18着に敗れると、その後は長期休養入り。膝のクリーニング手術を受けるなどし、ようやく復帰したのは今年2月の洛陽S(L)。2番人気という高い支持を得たが、5着に敗れた。それでも勝ったサトノフェイバーからは0秒2差と、その実力を改めて示した。
1週前追い切りでは、栗東坂路で4F52秒5の好時計をマークするなど、ひと叩きされて状態は上向き。コントレイル世代の“未完の大器”が福永騎手に導かれ、重賞初制覇を狙う。
もう一人のベテラン騎手は47歳の岩田康誠騎手。ケイデンスコール(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)とのコンビで京都金杯(G3)に続く今年重賞2勝目を狙う。
2歳時に新潟王者に輝いたケイデンスコールは、NHKマイルCでも2着に好走。しかし、その後は長らく不振にあえぎ、完全に早熟馬と見られていた。
2走前の京都金杯で久々の勝利を挙げると、前走の中山記念(G2)は不安視された右回りも克服し、ヒシイグアスの2着に好走した。かつては追い込み一辺倒だったが、近2走は先行して結果を出しており、脚質の幅が広がった今なら再度の好走にも期待できそう。
もともと近親にはバランスオブゲームやフェイムゲームがいる晩成血統。今後更なる成長を見せてもおかしくはない。
この他には、3連勝中の上がり馬エアロロノア(牡4歳、栗東・笹田和秀厩舎)。昨年のニュージーランドT(G2)勝ち馬ルフトシュトローム(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)。2年1か月ぶりの右回りコースで活路を見いだしたいダイワキャグニー(セ7歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)なども虎視眈々と一発を狙う。
春のマイル王決定戦、安田記念(G1)を占う上でも重要な一戦となりそうなマイラーズC。25日15時35分に発走予定だ。