フジ『大豆田とわ子と三人の元夫』が『カルテット』現象か…絶賛続出、今年1番の傑作

 4月期の連続テレビドラマが次々とスタートしている。注目作としては、石原さとみの結婚後初主演作となる『恋はDeepに』(日本テレビ系)が初回平均視聴率(世帯)10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、櫻井翔と広瀬すず主演の『ネメシス』(同)が同11.4%と2桁をマークし、北川景子主演の『リコカツ』(TBS系)も好評を博している一方、鈴木亮平と吉岡里帆主演の『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)が第2話で5.1%に沈み苦戦するなど、明暗が分かれている。

 残りは今クール1番の注目作といえる『ドラゴン桜』(TBS系)の初回放送(25日)が待たれるなか、『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系、カンテレ制作)が初回視聴率7.6%と1桁発進となったものの、じわじわと話題を呼んでいる。

 同作は、ドラマ『東京ラブストーリー』や『最高の離婚』を手掛け、今年1月に公開され大ヒットした映画『花束みたいな恋をした』でも知られる坂元裕二氏が脚本を担当するオリジナル原作ドラマ。主演の松たか子、松田龍平と坂元氏は、17年に放送され大ヒットした『カルテット』(TBS系)でもタッグを組んでいる。

“バツ3”の建設会社社長、大豆田とわ子(松たか子)は中学3年生の娘・唄(豊嶋花)と暮らしているが、亡くなった母親のパソコンを開こうとしたところ、パスワードが設定されていることに気づく。唄によれば、別れた夫のうちの誰かが設定したらしく、とわ子は気が進まないながらも、3番目の夫で弁護士の中村慎森(岡田将生)、2番目の夫でファッションカメラマンの佐藤鹿太郎(角田晃広)、そして1番目の夫で脱サラしてレストランオーナーになった田中八作(松田龍平)にコンタクトを取る。

 ある日、徹夜明けでフラフラ状態のとわ子は帰宅途中、工事現場の穴に落ち途方に暮れていると、通りがかりの八作に助けられ、八作の家で久方ぶりのお風呂にありつく。そして八作がつくった「柳川風うどん」を食べると、八作の腿を枕に眠りに落ちてしまう。

 眠りから覚めると、なぜか八作の家に前夫の慎森と鹿太郎がやって来て、“とわ子とは好きで離婚したわけではない”3人は、“とわ子のことを、どう思っているのか”という議題で会議を始める。台所に隠れてそれを聞いていたとわ子は、3人の前に姿を現し、「4回目の結婚あるかなって思います。だけどそれは、あなたたちじゃありません。これから出会う誰かに、網戸直してもらいますから。私、幸せになることを諦めませんので。心配ご無用。案ずるなかれ。お構いなく」と宣言する。

 結局、亡くなった母親のパソコンのパスワードがわかり、とわ子の母親から息子扱いされ可愛がられていた元夫3人ととわ子、唄はそろって法要を済ませるところまでが放送された。

『カルテット』以上に『カルテット』テイスト

「プロデュースは『カルテット』と同じ佐野亜裕美氏ということもあり、洗練された“言葉遊び”的要素やエスプリの効いたセリフの応酬など、『カルテット』以上に『カルテット』テイストに満ちている。『カルテット』も初回から数話くらいまでは視聴率がそれほど振るわなかったものの、ジワジワと人気が出てきて、終盤では2桁をマークしていましたが、本作も同じような現象が出てくるかもしれません。

 個人的には、とわ子が帰宅すると3番目の夫である慎森が唄の勉強をみていて、とわ子が勝手に家に上がっていることを咎めていると、そこに2番目の夫の鹿太郎が現れ、なぜか(科学雑誌の)“National Geographic(ナショナルジオグラフィック)”と書かれたトレーナーを着た唄が嬉しそうに『おー、“シーズン2”“シーズン3”がそろった』と話すシーンがツボにはまりました。

 また、ラストで母の法要を終えたとわ子と前夫3人が喪服姿で、桜が舞い散る公園で横に並んでブランコをこぎ、楽しそうに『(花びらが)口に入りそう』と言い合いながら花びらを口に入れようとしているシーンも、とても美しいです。

 このほか、とわ子の家の高いワインを勝手に開けて、柿ピーを肴に湯飲みでそれを飲む市川実日子演じる親友の『かごめ』ととわ子の何気ない会話も“ほっこり”して、いつまでも聞いていたくなる気分になりました」(テレビ制作関係者)

 また、別のテレビ制作関係者はいう。

「今クールの連ドラのなかでは、群を抜いて完成度が高く、今年1番の傑作になるのは間違いないでしょう。第1話内で、登場人物一人ひとりのキャラクターづけがしっかりなされていることで、2話以降、物語により深みが出てくると思います。

 第1話では、八作の家で湯船に浸かりながら、とわ子が振り付きでアニメ『ドラゴンボール』のエンディングテーマである『ロマンティックあげるよ』を熱唱し、美声を披露している場面が印象でした。

 また、とわ子の家で鉢合わせた慎森が鹿太郎に向かって『確か、前に会ったときも英字新聞のプリントのシャツ、着てましたよね? 好きなんですか?』と突っかかり、とわ子と慎森、唄がシャツに書かれた記事を流ちょうな英語で読み上げていき、とわ子が『スピルバーグ監督の新作は、宇宙人と子供の交流がテーマ』と読んだところで、鹿太郎が突然真面目な表情になって『それは、“ET”だね。80年代の新聞なの? このシャツ。80年代、つくる? こういうの』と一人語りするシーンも、なんか笑えてきました」

「ドラマ始まった瞬間から面白いのが伝わる」

大豆田とわ子と三人の元夫』第1話の放送を受け、Twitter上でも次のように絶賛する声が続出している。

<ドラマ始まった瞬間から面白いのが伝わる凄さ。「観ててなんとなく面白くなってきたぞ」とかのレベルじゃない。始まった瞬間に面白い>(原文ママ、以下同)

<今さっき録画を見たんだけど1話目から良すぎませんか>

<配役、台詞、音楽がとてもよかった。どこにも無理がなくすみずみまで神経の行き届いた磐石な作品だなー。圧巻>

<おもしろかった~。自分でも自覚していないような隅っこの琴線に触れてくる感じ、流石。主題歌にも度肝抜かれましたわ>

<「キャスト・台詞・衣装・インテリア・料理全てが好き>

<めちゃくちゃ面白い。松たか子演じる主人公をはじめ登場人物が癖のある人だらけで楽しいし、端から端まで好きな要素が詰まってて見ごたえがある>

<最高すぎて泣いてしまった 最初から最後までかっこいい楽しい沙莉ちゃんのナレーションかわいい 坂元裕二脚本最強だ~>

<幸せなキャラ渋滞 本当に面白かった。とわ子のお風呂熱唱とブランコがハイライト。

1話でこんなに掴まれるの久々…>

 第2話以降の展開が気になるところである。

(文=編集部)