弥生賞(G2)を勝利し、4月18日の皐月賞(G1)へ直行することが発表されていたタイトルホルダーの鞍上は、田辺裕信騎手に決定した。
この決定により、ホッと一安心したであろう人物が横山武史騎手だ。
タイトルホルダーを弥生賞(G2)勝利に導いた横山武騎手。しかし、レース後の勝利騎手インタビューでは、歯切れの悪いコメントを残している。
インタビュアーから「2歳王者(ダノンザキッド)に勝ったという意味は、どういう風に捉えていますか?」という質問を受けて「えー、本番はまだこれからですし、あの……」と言葉を詰まらせると、最後には「ちょっと難しいですね、その質問は」と苦笑いで回答を避けた。
本番の皐月賞と同コースの前哨戦だけに、普通であれば喜びを爆発させてもいい場面である。ただ、横山武騎手には他に「意中」の相手がいるのだ。
ダービー候補の筆頭とも噂される、エフフォーリア(牡3、美浦・鹿戸雄一厩舎)である。
これまで3戦3勝で、前走の共同通信杯(G3)では2着ヴィクティファルスに2馬身半差をつけて圧勝。キングストンボーイで4着に敗れたC.ルメール騎手もその強さに白旗、自身のツイッターで「Derby horse !!」と呟いたほどだ。
今回のタイトルホルダーの鞍上決定は、いうなれば「コンビ解消」の成立。しかし、横山武騎手にとって不安のタネはそれだけではない。
「皐月賞ではタイトルホルダーが田辺騎手、グラティアスが松山弘平騎手に決まり、恐らく横山武騎手がエフフォーリア、ルメール騎手がオーソクレースに騎乗することが予想されます。ただ、共同通信杯から1カ月が過ぎましたが、横山武騎手、ルメール騎手ともに未だ正式な騎乗予定の発表はありません。
まさかとは思いますが、過去の事例からはエフフォーリアにルメール騎手なんてことも、あるかもしれません。内部では決まっている可能性もありますが、決まっていないとすれば横山武騎手は不安で仕方ないでしょうね」(競馬記者)
過去の事例といえば、サートゥルナーリアがそれにあたるかもしれない。
M.デムーロ騎手がデビューから手綱を執り、3連勝でホープフルS(G1)を制覇。レース後に「今年、1番強い2歳馬に乗せてもらうことができて良かった。これからが楽しみだよ」と話していたように、クラシックはこの馬で挑みたかったに違いない。
ただ、無情にも皐月賞(G1)ではルメール騎手に乗り替わり。デムーロ騎手は同じく主戦を務めていたアドマイヤマーズに継続騎乗し、4着に敗れている。
「デムーロ騎手が『1番強い』と話していたように、気持ちとしてはサートゥルナーリアでクラシックに参戦したかったと思いますよ。ただ、それに関してはジョッキーが決められることでもありませんからね……」(同)
ルメール騎手のこれまでの発言からも、鞍上の座を虎視眈々と狙っている可能性も否定はできない。デビューから5年目でG1未勝利の横山武騎手にとって、エフフォーリアは絶対に手放したくない1頭だろう。
約1カ月後に迫った皐月賞。近々発表されると思われるエフフォーリアの鞍上に、横山武騎手も気が気でないはずだ。