20日、中京競馬場ではNHKマイルC(G1)へのステップレース、ファルコンS(G3)が行われる。 今年は2歳マイル王グレナディアガーズが出走を予定しており、例年以上に注目を浴びるレースとなりそうだ。
昨年末の朝日杯FS(G1)を先行して押し切ったグレナディアガーズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)。陣営はレース直後に早々とマイル路線に進むことを明言。数ある選択肢の中から始動戦としてファルコンSを選んだ。
2歳G1馬がファルコンSに出走するのは極めて異例だ。距離が1800mで夏開催だった1988年の第2回(当時の名称は「中日スポーツ賞4歳S」)には、前年の朝日杯3歳S覇者サッカーボーイが出走したことはあるが、春開催になった2006年以降、2歳王者の出走は初めてである。
グレナディアガーズは、1400mの未勝利戦を勝ち上がったばかりで朝日杯FSを迎えた。それまで唯一のマイル戦では4着に敗れており、成績だけ見ると7番人気でも過剰と思えるほど。しかし、川田将雅騎手が積極果敢に先行すると、早め先頭に立ち、後続の追い上げをしのいだ。勝ちタイムの1分32秒3は、レース&2歳コースのダブルレコードというおまけつきでもあった。
引き続き鞍上を務める川田騎手は、1週前追い切りに騎乗後、精神面の成長を口にしており、怪物フランケル産駒はさらに高いパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。叩き台とはいえ、前走がフロックではなかったことを証明するためにも負けられない一戦だ。
結果的に、そのグレナディアガーズのレコードVをアシストする形となったのがモントライゼ(牡3歳、栗東・松永幹夫厩舎)の大逃げだった。
前走・朝日杯FSでは距離不安もあるなか、4番人気に支持されたモントライゼ。“暴走”ともいえるハイペースで、直線垂れて10着に惨敗した。
今回は距離を1ハロン短縮。勝利を飾った京王杯2歳S(G2)と同じ左回りに舞台を替えて逆転を狙う。C.ルメール騎手の3戦連続となる継続騎乗もプラスになるだろう。
ただし、ファルコンSでは逃げ馬は大苦戦。07年にサクラゼウスが3着に粘ったのを最後に、昨年まで13年連続で5着以下に沈み、うち9回は2ケタ着順と壊滅状態だ。
グレナディアガーズを逆転できるとすれば、馬場が渋ったときか。デビューからの3戦は稍重と重で走り、「1-2-0-0」。父がダイワメジャーならパワーを要する馬場のほうがより力を発揮できるだろう。
実績的にはグレナディアガーズとモントライゼが抜けているが、その2頭を上回る3勝を挙げているアスコルターレ(牡3歳、栗東・西村真幸厩舎)も侮れない。
この馬も朝日杯FSに出走したが、10番人気で14着に大敗。距離に加えて「+14kg」の太目残りも影響した。「-6kg」と絞って出走してきた前走のマーガレットS(L)は、一転、上がり最速の末脚で最後方から差し切り、3勝目を飾った。
「3-0-0-2」という成績が示す通り、嵌ったときの強さは目を見張るものがある。ただし、データ的には不安な点も。それが前走から1ハロン距離が延びること。過去10年の距離延長組成績は「0-0-1-37」と散々。アスコルターレは、この絶望的なデータを覆す走りを見せることはできるだろうか。
この他には、シンザン記念(G3)2着馬のルークズネスト(牡3歳、栗東・浜田多実雄厩舎)。昨夏の新潟2歳王者ショックアクション(牡3歳、栗東・大久保龍志厩舎)。叔父に国内外のマイルG1・2勝というハットトリックがいるヴィジュネル(牡3歳、栗東・渡辺薫彦厩舎)など、未来のスピードスター候補が集結する。
G1馬がその実力を証明するのか、それとも3歳マイル路線に新星が誕生するのか。発走は20日15時25分を予定している。