1990年秋にホールデビューするや、常軌を逸した怒濤のごときビッグの連チャンでファンの度肝を抜き、そして業界の各方面に多大なる衝撃を与えた『コンチネンタル』。
が、前回も書いたとおり、翌年の春頃に「4枚入れセット」なる超簡単しかし破壊力絶大な攻略法が発覚。その対策としてコインセレクタを交換したことによって、最大の武器である連チャン性をも失ってしまう。
「連チャンしてこそのコンチ。連チャンしなくなったコンチはもう、ただの黒い箱」
人々はそんな風に落胆し、あるいは嘲笑し、熱気に溢れていたシマには閑古鳥の寂しい鳴き声だけがこだました。
ところが、である。まるでこの時を待ってましたとばかりに、連チャンしなくなった『コンチ』に代わって市場を席巻しようと企む新勢力が登場する。
あの『アニマル』を輩出したアークテクニコの3-1号機『ワイルドキャッツ』と、提携関係にあったバルテックの3-1号機『セブンボンバー』だ。
前者は、機種名にちなんで「猫」をモチーフにし、下パネルには空き缶に入った子猫、そしてREG絵柄にはコミカルな黒猫の意匠を採用するなど、全体的にカワイイ系な出で立ち。
対照的に後者は、昔のヘヴィメタルバンドのアルバムジャケットを想起させる(少なくとも自分は当時、そう感じた)鋭角的なデザインのロゴに稲妻が描かれていて、機種名ともどもハードコアなイメージだ。
まぁ、そんな感じで、パッと見は両者、まったく別物のようにも思えるのだが、実のところ基本仕様を共通とするメーカー違いの兄弟機。
役構成や払い出し、絵柄配列、さらにはリール制御やリーチ目なども、すべて同じなのである。
さて、ひとあし先にホールに登場した『キャッツ』は、先述のとおり脱法式連チャン機『アニマル』で世間を騒がせたアークテクニコのマシンということで、導入前から期待と注目を集めていたのだが、結果は「ほら、やっぱりね」だった。
一方、少し遅れて登場した『ボンバー』の方は、2号機時代には特に目立った動きのなかったメーカーだけに、下馬評はさほどでもなかったが、ホールで見せた挙動は『キャッツ』と同等…いや、『キャッツ』よりも激しかったのである。
これら2機種は、いずれも元気がよかった頃の『コンチ』と同様、ビッグオンリーの激しい連チャンが特徴だったが、挙動にはちょっとした「特徴」があった。
ざっくり言うと、「ハマった分、連チャンする」のである。大連チャンの前には必ずといっていいほど深いハマリがあり、そしてその傾向は『ボンバー』の方が顕著であった。
「アニマルと同じように、天井吸い込み+天国ループでハマリと連チャンを生み出しているのではないか」
当初は、そんな風に内部システムを推測する声もあった。が、攻略情報誌による裏プログラム解析の結果は、誰もが想像だにしなかったものであった。
なんと、「内部で成立したビッグフラグを一旦貯め込み、あとでまとめて放出することで連チャンを発生」させていたのである。
完全確率抽選が義務づけられる前の1~1.5号機時代は、天井吸い込みに周期抽選、ブロック抽選など「波」を演出するための様々なボーナス抽選方式があった。しかし、成立したビッグを貯め込むなどといったシステムは、まったくもって前例が無い。
「自分がハマってる間に貯めたビッグを、後から座ったヤツが連チャンで持って行くなんて、そんなことが許されていいのか!!」
そんな風に憤った人も、少なくなかった。…というか、誰もがそう思ったはずだ。
まぁ、ともかく。「ハマった分、連チャンが期待できる」ということで、『キャッツ』と『ボンバー』のシマは、やがて訪れるであろう連チャンに期待しアツくなってハマり続ける客と、ハマリに耐えきれずヤメたあとを狙うハイエナたちで、さながら鉄火場の様相を呈するのであった。
次回は、両機種の貯金システムの詳細と、微妙な味付けの違いなどについて綴りたいと思う。
(文=アニマルかつみ)