『噂の!東京マガジン』地上波終了、女性差別批判・BPO案件・森本毅郎の“絶倫不倫”騒動

 日曜の長寿番組『噂の!東京マガジン』(TBS系)が3月末で31年半の地上波放送を終了し、4月からはBSに移行する。司会の森本毅郎81歳をはじめ、現在のレギュラー出演者の平均年齢は64歳と、若い世代にテレビを見てもらおうとする今のテレビ界の動きと逆行するかのような、稀有なプログラムだった。そもそも、この番組はいったい何だったのか? さまざまな視点から総括してみよう。

視聴率5%からの大逆転

 1989年の開始当初、『東京マガジン』は日曜の朝10時から放送されていた。当時、この時間帯は“TBSの不毛地帯”と言われ、日本テレビ系の『いつみても波瀾万丈』とフジテレビ系の『笑っていいとも!増刊号』の2強が火花を散らしていた。

「そこへ入ってきたのが、森本が司会を務める『東京マガジン』でした。後に、彼は『とりあえず半年続けば……』と思っていたと語っています。実際に、開始直後の視聴率は約5%と大不振を極めていました。しかし、期待されていなかった分、若手ディレクターを中心に自由にコーナーをつくらせ、反応がいいものだけを凝縮した結果、高い数字を残せる番組になったと聞いています」(テレビ局関係者)

 実際、3年後の92年の平均視聴率は10.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と当初から倍増し、同年10月からはビートたけしの『スーパージョッキー』(日本テレビ系)、『新婚さんいらっしゃい!』『パネルクイズ アタック25』(テレビ朝日系)といった視聴率激戦区の日曜午後1時に“栄転”する。同時に、関東ローカルから全国ネットに昇格した。

「やって!TRY」が“女性差別”と批判の的に

 人気の原動力になったのが、90年5月から始まった「平成の常識・やって!TRY」(現「令和の常識・やって!TRY」)だ。これは、わかりやすく言えば、一般女性のクッキングコーナー。料理にチャレンジするも、うまくできない様子を映し出し、ナレーションでツッコミを入れるというものだ。

「実際にあった例ですが、イカの刺し身をつくる回では、中にある透明の骨を『プラスチックが入っていた』と大騒ぎしたり、かき揚げをつくるというお題のときは、牡蠣を天ぷらにする女性もいました。ただ、この企画の発想は至ってまじめで、『今の小学生がナイフで鉛筆を削れないというように、一昔前なら、親から子へ伝えられた生活の技や知恵が伝わっていない。これを“料理”というわかりやすい形で検証する』というのが出発点だったのです」(同)

 開始当初は、VTRの料理ができない女性に対して、森本が観客と一体となって怒るといった展開も見られ、番組の名物コーナーとなっていたのだが、ここ4~5年は「どうして女性だけが料理ができないことを嘲笑されるのか」と性差別問題に発展するなど、風当たりも強かった。

「噂の現場」がBPO案件に

 また、「やって!TRY」以外にも物議を醸したコーナーがある。日本各地で起きている問題をリポートする「噂の現場」だ。

「2015年7月、茨城県つくば市がBPO(放送倫理・番組向上機構)に同番組の審理申し立てをしたのです。理由は、建設の是非をめぐり市民と争っていた総合運動公園計画問題について、番組が取り上げた内容が『反対側の主張に偏っている』『印象操作を行っている』といったものでした。

 また、10年には、神奈川県小田原市がTBSと番組の制作会社に抗議しています。理由は、小田原城址公園にある樹木260本を景観の問題から伐採する計画について、番組が仮に伐採されたときの何もない公園のイメージ図を作成し、それを観光客に見せて『これはひどい。ハゲだ』などと批判する声を放送したというものです。放送後、視聴者から市に『そんなに伐採するとはけしからん』と苦情が殺到し、事態を重く見た市が『イメージを損なった』として抗議文を送ったというわけです」(同)

 その後、この計画は育成状態が悪い木などを伐採することで落ち着いたという。また、つくば市の総合運動公園計画は住民投票の結果、反対約6万票、賛成約1万票で市側が大敗している。つまり、取材で反対派の意見を紹介していた『東京マガジン』は、市民の意向を公平に伝えていたといえるわけだ。

森本毅郎が“8日で4人”の連続不倫?

 さらに、司会の森本にも大スキャンダルが起きたことがあった。54歳だった1994年に、「フライデー」(講談社)が「8日間で4人と連続不倫」と報じたのだ。

 森本は早朝のラジオ番組でレギュラーを務めているため、家族が住む東京・町田市を離れて都内のホテルで単身生活をしていたのだが、そこに大学生や人妻ら4人の女性が次々と訪れ、いずれも長時間を過ごしたと書かれたのだ。これに対し、森本は釈明会見を行い、「若い女性スタッフが遊びに来ただけ。8日間で4人なんて体がもたないよ」と“絶倫不倫”を否定したが、後にその中の女性の1人が、森本から誘われたことや報道が出た後に口止めされたことを証言した。

「しかし、TBSは森本を擁護し、降板させることはありませんでした。今なら“一発アウト”のスキャンダルでしょう」(同)

 前述の通り、『東京マガジン』は4月以降はBS-TBSで放送される。毀誉褒貶ありながら続いた長寿番組が地上波から消えるのは一抹のさびしさがあるが、どんなフィニッシュを迎えるのだろうか?

(文=編集部)