「鬼の居ぬ間(ルメールが留守)にの感はありますが、リーディング首位に名前がある気分は悪くありません」
JRA開催初日に3勝を挙げた武豊騎手。デビュー35年目を迎える大ベテランだが、その腕が衰えることはまだまだなさそうだ。自身のホームページの日記で喜びを語っているように、今後もトップジョッキーとして熾烈な戦いを繰り広げていくだろう。
今年は順調な滑り出しに思われたが、先週末の3日間開催は突発性の腰痛により騎乗をすべてキャンセル。出馬表確定後の発表ということで、計23鞍が急遽乗り替わりとなった。多くの有力馬に騎乗を予定していただけに、かなりの痛手となったに違いない。
乗り替わりとなった馬の成績を確認すると、衝撃の事実が浮かび上がった。
9日(土) 中京競馬場
2R 1番人気ウラエウス 2着
3R 4番人気シーニッククルーズ 3着
5R 9番人気タガノイグナイト 11着
7R 8番人気スカイナイル 13着
9R 3番人気ウォーターエデン 4着
10R 1番人気セラン 14着
11R 3番人気トゥラヴェスーラ 1着
10日(日) 中京競馬場
2R 2番人気クリノクラール 1着
3R 2番人気チカリヨン 1着
5R 5番人気カバーガール 5着
6R 7番人気パロットビーク 7着
9R 7番人気ヒルノダカール 8着
10R 1番人気スギノヴォルケーノ 1着
11R 7番人気ダディーズビビッド 11着
12R 4番人気シンゼンブースター 4着
11日(月) 中京競馬場
1R 1番人気トップザビル 1着
2R 4番人気チェックメイト 6着
5R 5番人気マイプレシャス 1着
6R 6番人気スーパーウーパー 8着
8R 3番人気エブリワンブラック 2着
9R 1番人気テンテキセンセキ 4着
10R 1番人気パラスアテナ 4着
12R 9番人気ソルトキャピタル 15着
日曜日はC.ルメール騎手が3勝の大活躍だったが、そのうち2勝は武豊騎手からの乗り替わりによるもの。また、M.デムーロ騎手は乗り替わりの馬で待望の今年初勝利。その一方で、川田将雅騎手は1番人気2頭に騎乗するも、結果を残せなかった。武豊騎手から騎乗馬を譲り受けたジョッキーでも明暗を分けている。
そして上記の成績をまとめると、[6-2-1-14/23]となる。競馬においてタラレバは禁物だが、もし予定通りに騎乗していたら6勝の大活躍だった可能性があるのだ。
乗り替わりの騎手による好騎乗で勝った馬もいれば、武豊騎手が騎乗すれば勝てていた馬もいるかもしれないため、必ずしも同じ勝ち星を挙げたとは限らない。だが、単純に馬質だけを考えれば、かなり期待が持てる3日間だったと言えるだろう。
仮に6勝を加算していれば、武豊騎手は9勝。そうなれば、松山弘平騎手の7勝を超えて、リーディング単独トップに躍り出ていたことになる。まさかの戦線離脱でビッグチャンスを逃したのだ。
だが、今週からは騎乗再開を予定しており、この悔しさを晴らすことが十分にあり得そうだ。
日経新春杯(G2)では6億円ホース・アドマイヤビルゴの手綱を取る予定。同コンビは4戦4勝の好相性で、目標である大阪杯(G1)に向けて負けられないレースとなるだろう。
有力馬はこれだけでなく、京成杯(G3)と紅梅S(L)にダブル登録をしているオンラインドリームも注目の1頭だ。父は言わずと知れた名馬フランケル、母は凱旋門賞(G1)などG1・4勝を挙げたデインドリームという超良血馬。新馬戦を危なげない走りで制しており、武豊騎手もその走りを好評価した。紅梅Sの出走が有力視されており、2戦目も熱い視線が注がれるだろう。
また、梅花賞(1勝クラス)ディープモンスターも大物の雰囲気が漂う注目馬だ。デビュー戦は放馬して競走除外という衝撃の初陣となったが、仕切り直しの新馬戦を快勝。エリカ賞(1勝クラス)は半馬身差の2着に敗れたが、まだまだ見限れない。
注目馬が勢ぞろいの今週末は武豊騎手の逆襲が見られるかもしれない。“幻のリーディング”の鬱憤を晴らすことに期待したいところだ。