更なる飛躍につながったかもしれない。
3冠馬対決に沸いたジャパンC(G1)は先輩3冠馬アーモンドアイの優勝で幕を閉じた。自身の芝G1勝利記録を9勝に伸ばし、有終の美を飾った。
その一方、無敗の3冠牝馬として挑んだデアリングタクトは3着。キャリア初の黒星を喫した。
松山弘平騎手は「強い相手に引けをとらない競馬ができました。これからの馬ですし、成長してほしいです」と今後の飛躍を願うコメントを残した。
今年、デアリングタクトとのコンビで大ブレイクを果たした松山騎手。牝馬3冠という大偉業だけでなく、現在116勝で全国リーディング4位につける大活躍だ。また、この勝ち鞍はすでにキャリアハイを更新しており、重賞も8勝と昨年の2勝を大きく上回っている。次世代を担う騎手の最前線に立つホープである。
ジャパンCは無念の敗戦となったが、その前に行われた東京11RのウェルカムS(3勝クラス)は価値ある1勝だったかもしれない。
同レースで松山騎手は5番人気ヒシイグアス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)に騎乗。好位からの競馬で、粘るショウナンハレルヤをゴール前で捉えて勝利を飾った。
これまでヒシイグアスに騎乗してきたジョッキーは、R.ムーア騎手、M.デムーロ騎手、C.ルメール騎手、F.ミナリク騎手、D.レーン騎手とすべて外国人騎手。初めて日本人騎手を背に勝利を飾った。
「堀厩舎は外国人ジョッキーを起用することで有名です。基本的に騎乗依頼は石橋脩騎手、C.ルメール騎手、M.デムーロ騎手に集中しています。
ただ、ウェルカムSはデムーロ騎手、ルメール騎手はともにお手馬が出走しており、石橋騎手が阪神にいるということで、松山騎手に白羽の矢が立ったようです。これには短期免許で来日している外国人騎手がいないという背景も影響しているように感じます」(競馬記者)
昨年、松山騎手は堀厩舎の管理馬でレースに挑むことは一度もなかった。今年も2月に1回、4月に1回しかなかったが、11月に入り2回騎乗している。その結果、1勝、2着1回で連対率100%という抜群の成績で応えた。
「今回、松山騎手が堀厩舎の管理馬で結果を残したのは、今後のことを考えると大きなプラスとなりそうです。関西所属ということで、主戦として起用されることはないと思いますが、ルメール騎手、デムーロ騎手、石橋騎手は関東を主戦場としているため、堀厩舎が関西遠征する際は松山騎手に騎乗依頼が優先して回ってくる可能性が考えられますね」(同)
今年、堀厩舎所属馬の騎乗回数が多いジョッキーは以下の通りだ。
レーン騎手 49回
石橋騎手 46回
デムーロ騎手 38回
ルメール騎手 23回
藤岡佑介騎手 22回
堀厩舎の管理馬が第3場に出走する際には、藤岡佑介騎手を起用する傾向にある。そのため、11月に続けて結果を残した松山騎手にも騎乗依頼が集まる可能性も十分にあるだろう。
関東の名門・堀厩舎との強いパイプが出来れば、来年は今年以上の飛躍があってもおかしくないはずだ。期待の若手・松山騎手から目が離せない。