29日に東京競馬場で行われたジャパンC(G1)は、アーモンドアイが圧倒的強さを見せつけ快勝。JRA所属馬として、前人未踏の芝G1レース9勝という偉業を成し遂げた。
3歳の無敗三冠馬2頭はコントレイルが2着、デアリングタクトも3着と敗れた。アーモンドアイが古馬の威厳を保ち、自ら引退の花道を飾った。
今年も残すところ1カ月となるが、振り返ってみれば「世代レベル」の格差が目立った1年だったといえそうだ。牡馬牝馬がともに出走可能な古馬G1はジャパンC終了時でここまで9レースあったが、その勝利数を世代と性別で分けたものが以下だ。
5歳牝馬 4勝(アーモンドアイが2勝)
4歳牝馬 4勝(グランアレグリアが3勝)
5歳牡馬 1勝(フィエールマン)
5歳牝馬と4歳牝馬が他を圧倒。アーモンドアイとグランアレグリアを省いたとしても、5歳と4歳の牝馬は強かったことがわかるだろう。
アーモンドアイについては、その強い牝馬世代の三冠馬。牝馬限定レースにも出走できるわけであるから、G1レース9勝は十分に考えられる結果だったのかもしれない。
グランアレグリアにしても、桜花賞(G1)では前年のアーモンドアイを0.4秒上回るレースレコードでの圧勝だった。新馬戦の驚異的タイムを考えても、同世代の牝馬では抜けた存在だったのだろう。
では、続いて2着馬について振り返ってみたい。
5歳牡馬 3回(フィエールマンが1回)
6歳牡馬 2回
4歳牝馬 2回(グランアレグリアが1回)
5歳牝馬 1回(アーモンドアイが1回)
3歳牡馬 1回
天皇賞・春(G1)を制し、天皇賞・秋(G1)でもアーモンドアイの2着に入ったフィエールマンを筆頭に、5歳牡馬の健闘が目立っている。
「今後は2000m前後までを中心に、グランアレグリアを筆頭として4歳牝馬が競馬界を引っ張っていくことになるんじゃないでしょうか。ジャパンCで4着と健闘したカレンブーケドールの他、クロノジェネシスやラヴズオンリーユーなど粒揃いです。
コントレイルとデアリングタクトも、もちろんそこに台頭してくるとは思いますが、3歳世代としては、アーモンドアイがいなくなったからといっても楽ではありません。5歳牡馬もフィエールマンを筆頭として全体的にレベルが高いですし、来年も強敵となりそうです」(競馬記者)
ジャパンCでコントレイルやデアリングタクトと接戦を演じたカレンブーケドール以外にもクロノジェネシスやラヴズオンリーユーとは未対戦。
距離や展開も違うだけに単純比較はできないが、アーモンドアイが勝利した天皇賞・秋でフィエールマンやクロノジェネシスは0.1秒差と女王に迫った。対するジャパンCのコントレイルとデアリングタクトは0.2秒離されている。
ジャパンCでも、5歳牡馬のグローリーヴェイズが3歳三冠馬2頭と0.1秒差の5着。レース後、川田将雅騎手が「勝ちに行った分、この着順になってしまいました」と語ったように、じっくりと構える競馬なら更に上の着順もあったかもしれない。
コントレイルとデアリングタクトの3歳馬2頭は三冠馬だ。同世代の中で抜けて強いと目される馬たちが古馬のトップクラスと同等と考えれば、その他の3歳馬が古馬G1で通用しない可能性は高いのではないだろうか。
今年も芝の古馬G1としては有馬記念を残すのみ。世代のレベルに目を向けてみれば、思わぬ穴馬が見つかるかもしれない。