インターネットを媒介とした高度な情報化社会は実に多様な世界を生み出した。その一方で、社会がさまざまに分割されると価値観や道徳観も多岐にわたり、それぞれの立場ごとの分断や軋轢を生じさせるような状況にも繋がったのである。
この現象を如実に物語る最たる例が「ハラスメント」である。これまで「セクハラ」くらいしか存在しなかった「ハラスメント」は、パワハラ、モラハラにはじまり、ソーシャルハラスメント、ジェンダーハラスメントといった社会通念から、アルコールハラスメント、スモークハラスメント、カラオケハラスメントといった行動様式までに及ぶ。
しまいには香水などの匂いによる不快行為(スメルハラスメント)や周りを気にせずエアコンの温度を下げるエアーハラスメントなど、重箱の隅をつつくようなハラスメントが次々に誕生している。
このハラスメントの流れは、残念ながらパチンコ業界にも浸透しているのである。
規則や内規によって抑制されたスペックでも、どうにかして打ち手が満足いく出玉を供給できるように知恵を絞り、さまざまな方法を生み出してきたパチンコ界隈。そのひとつの答えが「突破型」である。
基本的には、まとまった出玉を得られるまでに制限を設け、その分を出玉に上乗せしようという発想だが、そのアプローチは多種多様である。しかし、「50%を引き当てる」「最低2回は大当りさせる必要がある」と当り前のように前提条件が加わった現在のパチンコは、ある種の「いやがらせ」ではないだろうか。
「出玉ほしいんだろ? だったら2回は当てろよ」
「2回に1回は連チャンモードに行くんだぞ? できないのはお前が悪い」
そういった態度でプレイヤーに迫ってくるのである。これは明確にハラスメントと感じてしまう。「突破ハラスメント」、略して突ハラ。これは由々しき問題である。
一言で「突破型」といっても、タイプを分ければ大きく4つ。まずはシンプルなV確方式。初当りの何割かで連チャンモードに移行し、右打ち中はその比率が飛躍的にアップする仕組みである。
次は時短突破型。初当りでの連チャンモード突入はほぼノーチャンスとなり、その後に付与される電サポモードでの引き戻しを目指すゲーム性。
3つめは今流行りの1種2種混合機によるチャレンジ型。時短突破型と本質的には一緒だが、大当り確率が変動する、基本的に数回分の抽選など、ゲーム性に違いがある。
最後は特殊型。大当り確率が1/50など破格の当りやすさとなっているが、電サポ回数が細かく振り分けられるなど、段階的に連チャンモードに近づくような流れとなり、最上位モードに突入すれば90%以上などの高いループ率を獲得できるようになっている。
確変が登場して以来、この出玉トリアージを宣言し続けるパチンコではあるが、じゃないほうの地獄っぷりが年々過酷になってきている現状で、突破がいかに難しいかを家パチを使って検証してみた。
まずは『CRクイーンズブレイド2』。V-STで確変突入率は50%となっている。1回の大当りでST突入がある、もっともハードルが低い突破型だが、意外に1/2の壁は厚い。3~4回裏目を引くことなどざらである。
見立て通りか、120回転で大当りしたものの揃った図柄「2」はラウンド中に昇格せず、ジエンド。と思いきや、復活でSTに突入したのである。やはりV確方式はまだ突破しやすいほうなのである。ちなみに、このSTは空気スルーでまとまった出玉を得ることはできなかった。STスルーハラスメントである。
次は『ぱちんこCR七つの大罪』。類型は1種2種混合機によるチャレンジ型。ただ一般的な初当り後に電チュー保留を溜めてチャレンジするタイプではなく、V確のように初当りの50%で時短の有無が決定される形式である。
そういった意味では突破しやすいのだが、大当り確率が1/199のくせに900回転もハマったうえに50%取れずで終了。しかし、ダメなほうにいっても約1800発の出玉を獲得できるのはありがたし。
最後は特殊型の『ぱちんこCRスーパーロボット大戦OG』。1/40の確率で大当りを引き、わずかな電サポで引き戻しを狙う。初当りの95%が電サポ1回で、潜確になると2/3が電サポなしの鬼仕様。まさに突破ハラスメントの権化となるマシンである。
ところがこれが、5回転で初当りを引くと保留で連チャンを引っかけRUSH突入。あっという間に突破してしまったのである。もっとも困難だと思われた機種が1番あっさりRUSHを獲得。これがパチンコなのである。
そう、これがパチンコなのである。これが答えとなる。
(文=大森町男)
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