プロ野球の「SMBC日本シリーズ2020」は福岡ソフトバンクホークスの強さが際立つ展開となっている。読売ジャイアンツ(以下、巨人)に3連勝したソフトバンクは、早くも4年連続日本一に王手をかけた。
巨人は第1戦でエースの菅野智之投手が打たれ、第2戦は11点差で大敗。11月24日に行われた第3戦は9回2死から丸佳浩選手がチーム初安打を放ち、日本シリーズ史上二度目となる“継投ノーヒットノーラン”を阻止するのがやっとだった。
巨人は2019年の日本シリーズでもソフトバンクに4連敗しており、2年連続で4連敗となると、史上初の屈辱を味わうことになる。また、巨人は3試合で10安打と深刻な貧打に苦しんでおり、チーム打率は1割1分2厘。19年は4試合の日本シリーズで最低となる1割7分6厘を記録したが、それを更新する勢いだ。また、日本シリーズ史上最低は2007年の北海道日本ハムファイターズの5試合で1割4分7厘だが、こちらにも“王手”をかけている。
「すでにさまざまな識者が指摘していますが、巨人打線はソフトバンク投手陣のパワーピッチに押されてストレートが満足に打ち返せず、外野まで飛んでも失速する。ソフトバンク打線がホームランを量産しているのとは対照的です。昨年のスイープ(4連勝)も衝撃的でしたが、今年もさらにソフトバンクの強さを見せつけるようなシリーズになっています。
近年はパ・リーグ優勢の流れが強く、ここ数年のソフトバンクがプロ野球史に残るレベルの強いチームであることは間違いないですが、セ・リーグの覇者である巨人がここまで歯が立たない展開は衝撃的。頂上決戦である日本シリーズで同じ相手に8連敗するとなれば、まさに前代未聞です。1990年の日本シリーズで、西武ライオンズに4連敗した巨人の選手が『野球観が変わった』と発言して話題となりましたが、それに匹敵する出来事ではないでしょうか」(スポーツライター)
強すぎるソフトバンクと為す術もない巨人に対して、ネット上では以下のような声が上がっている。
「ソフトバンクの方が技術的にも気持ち的にも上回っていることが、素人でもわかる。それだけ実力差が歴然ってことか……」
「同じプロ、同じリーグ覇者でこれだけの差があるのって、もう構造的な問題があるとしか思えない」
「いつから日本シリーズはソフトバンクが巨人を“公開処刑”する場になったんですか?」
「日本シリーズ見てると、そもそもセ・リーグの選手はパ・リーグに行って通用するの? って思っちゃう。このままじゃ坂本の2000本安打も岡本の2冠も霞んじゃうよ」
前出のスポーツライターは以下のように語る。
「そもそも、今オフは編成権も握る“全権監督”である原(辰徳)監督の意向で大リストラが敢行されると言われており、巨人はすでに育成選手を含む16名に戦力外通告をしたことが発表されています。その前に行われたドラフト会議では、育成を含めて19名の大量指名。日本シリーズの戦績も踏まえて体制の見直しが図られるとしたら、この“血の入れ替え”が加速する可能性もあります」
特に処遇が注目されるのが、小林誠司捕手だという。今シーズンの小林捕手は出場10試合で打率0割5分6厘、0本塁打、0打点。開幕2試合目に死球で左尺骨を骨折し、9月中旬に1軍復帰したものの、打撃不振で2軍落ち。その2軍戦で右手人さし指を骨折し、日本シリーズでは登録外となっている。
「かねてから小林への当たりが強かった原監督は大城(卓三)を重用していますが、この日本シリーズではリード面で疑問が噴出しており、第1戦では菅野がミットの構え方に不満を表すシーンもありました。以前から、原監督は小林を正捕手に固定する姿勢を見せず、先日は一部スポーツ紙が『ケガをしてるって野球選手じゃないよ』『職場放棄はやっぱり許されない』という発言を報じて話題となりました。
愛情の裏返しで厳しいコメントが飛び出すのは原監督のスタイルですが、小林のケガはいずれも公傷であり、他にもケガで戦線離脱する選手はいるわけですから……。ファンからも『小林はさすがに何年にもわたって干されすぎ』『じゃあなんで(ケガで2年間1軍登板なしの)岩隈を獲ったの?』という声が上がっています」(前出のスポーツライター)
日本シリーズ後の巨人の動向が注目されそうだ。
(文=編集部)