世紀の一戦は万全の態勢で出走できるのだろうか。
2頭の無敗3冠馬が誕生した2020年の競馬界。記録づくしとなった1年の総決算とも呼べそうなのが、29日に東京競馬場で行われるジャパンC(G1)だ。
無敗の3冠馬コントレイル、デアリングタクトの対決でさえ、注目のレースとなるはずだったが、天皇賞・秋(G1)で史上初となる芝G1・8勝を達成したアーモンドアイの参戦も決定。新旧3頭の3冠馬対決が実現することになった。これには競馬ファンの間だけでなく、著名人からも喜びの声が上がった。
今年のジャパンCは、まさに三つ巴の頂上決戦。ファンの間ではいったいどの馬が勝つのか予想も三者三様だ。
18日現在、『netkeiba.com』の予想オッズではコントレイルが2.6倍、アーモンドアイが2.8倍、デアリングタクトが3.3倍の想定となっており、ほとんど差のない下馬評である。
シンボリルドルフ、ディープインパクト以来の無敗3冠を達成したコントレイルか、それともジャパンCと相性のいい3歳牝馬で、史上初の無敗牝馬3冠のデアリングタクトか、もしくは史上初の芝G1・8勝を挙げた府中巧者アーモンドアイなのか……。
いずれも甲乙つけがたいところだ。しかし、コントレイルの追い切り内容は「3強脱落」を予感させるものだった。
18日、ジャパンCの1週前追い切りを栗東CWコースで行ったコントレイル。僚馬ダノンファラオ、バスラットレオンと3頭併せで行い、6ハロン82秒3、ラスト12秒0をマークした。時計自体は及第点に思えるが、併せ馬の内容が不安に感じさせられるものだ。
3馬身ほど先行するダノンファラオ、バスラットレオンをコントレイルが追走する形で行い、ラスト1ハロンでコントレイルはスピードアップするも、最後まで捉らえきれずに半馬身遅れとなった。
この内容に矢作芳人調教師は『サンケイスポーツ』の取材に対して、「遅れたのはちょっと不満。もう1段階上げていかないと」とコメントを残した。
「稽古駆けする相手だったとはいえ、1週前追い切りでコントレイルが先着を許すのは不安に感じてしまいますね。
大山ヒルズで状態を確認した矢作調教師は問題ないと判断を下しましたが、もしかすると菊花賞(G1)の疲れが残っているのかもしれません。適性外と言われる距離を激走しただけに、目に見えない疲労があってもおかしくないですから。
過去には、菊花賞からジャパンCに挑んだシンボリルドルフも敗れていますし、ディープインパクトも有馬記念で負けました。無敗3冠馬にとって嫌なジンクスですね」(競馬記者)
今年、コントレイルの1週前追い切りはすべて追走から僚馬に先着を果たしているだけに、この動きは心配にさせられるものだ。
先着を許したダノンファラオはG1馬であり、昨年の東スポ杯2歳S(G3)の1週前追い切りでも遅れを取った相手ということを考えれば、悲観するものではないかもしれない。だが、2歳馬バスラットレオンを交わせなかったのは想定外だろう。
その一方、ライバル・デアリングタクトは同コースで6ハロン81秒9、ラスト12秒1を単走でマーク。調教の内容では一歩リードと言えそうだ。また、アーモンドアイは18日の帰厩予定となっている。
果たして、コントレイルは最終追い切りで“いつも”の姿を取り戻すことが出来るだろうか。