M8点灯から、わずか6日。パ・リーグのソフトバンクが3年ぶりの優勝を決めた。これで南海、ダイエー時代を含めて19度目、1リーグ時代を合わせると21度目のリーグ制覇となった。
10月27日のロッテ戦。ソフトバンクは5回、1死三塁から中村晃の犠飛で先制すると、6回には甲斐拓也が10号ツーランを放つなどして得点を重ねた。投げては39歳のベテラン和田毅が6回3安打無失点、8奪三振の好投。9回は抑えの森唯斗が1点を失い、なお2死満塁のピンチを招きながらも、最後は昨季まで同僚だった福田秀平を打ち取った。
この勝利で和田は、リーグ優勝決定日の勝利投手としてパの年長記録を更新した。
ロッテは、昨季に続いて敵チームの優勝を目の当たりにする屈辱。井口資仁監督は「2年連続で優勝を目の前で見ている。我々も悔しいし、選手も悔しいと思う」とコメントし、急失速でのV逸を悔やんだ。
一方で、同試合ではロッテの鳥谷敬が偉業を達成した。鳥谷は7回からショートで途中出場。遊撃手として今季6試合目、通算1767試合の出場となり、巨人の野手総合コーチを務める石井琢朗(大洋→横浜→広島)の歴代最多に並んだ。
昨季は16年在籍した阪神から、事実上の戦力外通告を受けた。鳥谷は自ら退団を申し入れて、現役続行を希望。春季キャンプまで去就は未定だったものの、3月に入ってロッテが獲得の意向を示し、入団が決まった。
7月18日の日ハム戦で移籍後初安打を放つと、7月23日の西武戦では7番サードで移籍後初スタメン。10月6日には球団内での新型コロナウイルスクラスター発生による感染でプロ入り後初の出場選手登録を抹消されるも、この日で38試合目の出場と、チームからの信頼も厚い。
ファンからは「クールなイメージだった阪神時代よりも、笑顔が増えた」と評判だ。
10月25日のオリックス戦では8回1死二、三塁の好機で代打として登場し、史上46人目となるプロ通算350二塁打を記録。鈴木優の投じた直球を捉えて走者2人をホームに迎え入れた鳥谷は、記念ボードを受け取るとわずかながらに微笑んだ。
立て続けに大記録を打ち立てた鳥谷はソフトバンクに優勝を決められた瞬間、険しい表情を浮かべた。クライマックスシリーズでリベンジするためにも、今後の奮起に期待したい。