25日、東京競馬場で行われた5R2歳1勝クラス(芝1400m)は、木幡巧也騎手の1番人気リフレイム(牝2、美浦・黒岩陽一厩舎)が優勝。7月新潟のデビュー勝ち以来、3ヶ月ぶりとなった復帰戦を鮮やかな勝利で飾った。
「泣きそう」
この勝利にTwitterで呟いたのが山口ステーブルだ。リフレイムの育成、調教を見守り続けて来た関係者の想いが集約された言葉だった。
7月25日、新潟5R(芝1600m)をただ1頭、直線で外ラチ沿いを駆け抜ける衝撃的なデビューを飾ったリフレイム。エイシンヒカリ2世の声が出たほどのやんちゃな走りには、国内のみならず、SNSをはじめ海外でも大きな話題を呼んだ。
「本当に申し訳ない……」
その一方、同馬を管理する黒岩陽一調教師からは沈痛な言葉が漏れた。最後の直線を先頭で迎えたリフレイムは、鞍上の木幡巧也騎手が必死に立て直そうとするも、結局外ラチ一杯まで逸走したままゴールした。
この“大暴走劇”に、木幡巧騎手は「何とか我慢してくれると思っていましたが……凄い行き方で……」と肩を落とし。黒岩調教師も「大きな課題なので、時間をかけて直したい。本当に申し訳ない」と、勝った馬とは思えないような暗いムードが漂った。
結局、この件についてJRAから平地調教再審査とする処分が下され、山口裕介オーナーのもとで調整されることになってしまった。
関係者が「とても競馬とはいえない」と評したデビュー戦から2ヶ月半。山口ステーブルで懸命に立て直され、美浦に戻ってからは厩舎でも育成場の要望を汲んで調整に取り入たことも奏功したのだろう。美浦トレセンで行われた14日の調教再審査を見事に合格。
この朗報に「これで漸くスタート地点。悩んできたから感慨深い」と関係者はほっと胸を撫でおろした。
「天に祈る気持ち。勝ち負けは二の次でこれがデビュー戦のつもり」
関係者の不安をよそにリフレイムは、デビュー戦以上の衝撃的な走りで応えた。
12頭立てのレース。好スタートを決めたが、コンビを組む木幡巧騎手は馬のリズムを重視して最後方まで下げた。前半3F35秒7と流れたスローペースを、直線に入ってもまだ最後方。だが、大外に持ち出されてゴーサインが出されると、上がり3F33秒6の豪脚で先行勢を一気に飲みこむ。手応えにまだ余裕を残したまま、2着馬に5馬身差の圧勝劇を披露した。
レース後、木幡巧騎手は、「ほっとしました。力が違いますね。コーナー、コーナーで若干張りますが、我慢してくれた。直線も1完歩遅らせて余裕を持って走らせた。思った以上の脚を使ってくれた。成長を感じました」とコメント。管理する黒岩調教師も「今回はまずは真っすぐ走ることをテーマにやってきたので、能力を出せたことはほっとしています。次はまだ白紙です」と振り返った。
「1分22秒6の勝ち時計も優秀ながら、関係者の話ではまだ仕上がりも6〜7分というから驚きです。この内容なら距離が伸びても問題はなさそうですし、次走がますます楽しみになりました。
アメリカンファラオ産駒はダートで活躍しているカフェファラオやダノンファラオが注目を集めていますが、もしかしたらリフレイムこそ真打ちとなる可能性もありますね」(競馬記者)
行儀の悪さを見せたデビュー戦とは異なり、2戦目では一直線に駆け上がったリフレイム。
真価を問われる3戦目はいつになるのだろうか。
今後の動向に注目したい大物だ。