18日、秋華賞(G1)の裏で行われる東京11RオクトーバーS(L)に、ランフォザローゼス(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が出走する。
母母のエアグルーヴはオークス(G1)、天皇賞・秋(G1)を制し、ジャパンC(G1)でも2年連続2着と好走した名牝だ。その母母に、日本の至宝ディープインパクトを配されて産まれた、母ラストグルーヴは良血馬といえるだろう。
当時のセレクトセールでも3億8700万円(税込み)の値がついたが、体質的な弱さを抱えており1戦1勝で競走馬を引退。新馬戦が最初で最後のレースとなった。
そんなラストグルーヴにキングカメハメハを配されて産まれてきたのが、ランフォザローゼスだ。
本馬は、父が2018年までリーディング2位と、ディープインパクトに次ぐ成績を残したキングカメハメハ。母父が現在も種牡馬リーディングトップを走るディープインパクトで、さらに母母に名牝エアグルーヴを持つという「超・良血馬」である。
昨年7月に他界したディープインパクトとキングカメハメハだが、2011年から2018年まではこの2頭が種牡馬「二強」の座を死守。つまりは「種牡馬トップ2」と「名牝」を掛け合わせた文句なしの良血というわけだ。
そんな「超・良血馬」ランフォザローゼスは、デビュー戦を快勝。その後、葉牡丹賞(1勝クラス)、京成杯(G3)、青葉賞(G2)で全て2着と健闘し、日本ダービー(G1)へ出走。7着に敗れはしたが、勝ち馬から0.6秒差と能力を示した。
しかし、その後は掲示板内の好走が、昨年の毎日王冠(G2)5着のみ。9戦して二桁着順に敗れたことが5回もあり、不調が続いている。
今回鞍上が、毎日王冠での好走をエスコートした北村宏司騎手へと乗り替わり。ここにランフォザローゼス激走へのヒントが隠されているのではないか。
藤沢厩舎、北村宏騎手、窪田芳郎氏といえば、ブービー人気ながら4着と激走した、ジャングルクルーズのジャパンCが思い出される。
この時、ジャングルクルーズは準オープンを勝ち上がったばかり。古馬となってからは重賞すら使った事はなく、初のオープン戦がG1のジャパンCだった。人気も18頭中17番人気とファンの評価は低かったのだが、あわや馬券圏内という好走を見せたのである。
当然、この日の内伸び馬場を利した、北村宏騎手の好騎乗があったのは間違いない。
しかし、それより以前にジャングルクルーズを大きく変えた出来事として、古馬となって初めて使われたダート戦が馬の「気分転換」になったのも1つの理由ではないだろうか。
藤沢調教師は『安藤勝己の頭脳』(白夜書房)の中で「馬には距離感がないから、1700を使い続けていた頃は、そのリズムでデレデレになっていたんだね」という発言をしている。
ダート1700mで惜敗し続けた馬を、一度1000m戦を使う事によって激変させたという話だ。1000m戦では3着だったものの、再度1700mに戻すと以前の惜敗続きがウソかのような快勝、さらに距離を延ばした2000mでも勝利したと綴られている。
距離の短縮ではないが、ジャングルクルーズの「ダート戦」起用にも精神面での変化を求めていたのだろう。
実際に500万下では能力を出し切れずに馬券圏外に外れることも多く、やや安定性に欠ける面があった。しかし、ダート戦を使ってからは成績が安定。勝ち味に遅い部分があったのは確かだが、1度勝利を手にすると一気にオープンまで駆け上がった。そして、それが最終的にジャパンCの激走を呼び込んだのだのかもしれない。
今回、同コンビで出走するランフォザローゼスは前走がダート戦。
京成杯(G3)、青葉賞(G2)ともに2着と、重賞制覇まであと一歩と迫っている本馬。精神面での変化が見られれば、昨年の毎日王冠5着の内容からも能力自体は上位のはずだ。
ここで復活の狼煙を上げ、重賞制覇へ向けて弾みをつけたいところ。ダート戦を挟んだ事で「激走気配」が漂っている。