「パチスロ4号機時代の興奮が蘇る」。
6号機『吉宗3』のスペックが公開された際、かつて抱いた高揚感が呼び覚まされたのは私だけではないでしょう。
初代『吉宗』の最強にして最大の魅力である「711枚のBB」と「1G連」が再び味わえる。この朗報に歓喜した方々は非常に多いと思います。
BBや1G連に注目が集まっていますが、それ以外にも初代のゲーム性を彷彿とさせるポイントは多いです。ゲーム数でボーナスが期待できるゾーンが存在し、前兆を示唆する高確率演出や、激アツの鷹狩りがあるなど、「吉宗ファン」必見の心が躍る仕上がりとなっております。
私も導入初日に『吉宗3』を打ち尽くすつもりでしたが、月初めは多忙につき…。打ちたい気持ちを堪えながら、このコラムを綴っている次第です。
ネット上では本機を実戦したユーザーからの意見が多数寄せられており、「4号機と比べると物足りない」といった辛口な意見があるものの「6号機の救世主」「さくっと2000枚出て楽しかった」などの高評価も目立っておりました。
無論、私としても6号機には「2400枚」の壁があることは重々承知しておりますが、『吉宗3』であれば、そんな事を超越した快感を与えてくれるのではないか。そんな期待を抱かずにはいられません。
それだけの気持ちにさせるほど、私にとって『吉宗』は「爆裂機の象徴」なのです。今でも給料日に全額を握りしめてホールへ向かったあの頃の思い出が蘇ります。
私と初代『吉宗』との出会い。それは友人が嬉しそうに話してきた「大勝ち自慢」がきっかけでした。
「吉宗っていう台やばいぞ!1G連しまくりで15000枚出た!」
興奮を隠せない様子で話す友人の目は一際輝いておりました。当時の私はパチンコ『海物語』ばかりを打っていたので、パチスロの事は詳しくなかったのですが『吉宗』に興味を示すには十分な自慢話でした。
「自分も大勝ちしたい」という勝負師としての血が滾った私は、友人と一緒に『吉宗』を打つ約束を取り付けたのです。ただ、友人から「吉宗を本腰入れて打つなら10万円は必要」と言われました。
パチンコで負け続きの私に「10万円」もの大金は用意できるはずもありません。「そんなに投資が掛かるのか」とビビりました。しかし「15000枚を出せる『吉宗』ならなんとかなる」という浅はかな考えで、給料日にその全てを注ぎ込む覚悟を決めたのです。
数日後に控えた『吉宗』デビュー戦に備え、生まれて初めてパチスロの攻略雑誌を購入しました。「193Gまでが天国ゾーン」「天井は1921G」など、基本的な知識を頭に詰めこみ万全の状態で勝負に臨んだのです。
そして迎えた『吉宗』の初打ち実戦。隣に座って遊技する友人からレクチャーを受けながら、ボーナスを目指してひたすら回し続けました。
先にボーナスを引いたのは友人でした。15000枚を叩き出した剛腕は衰えておらず、いとも簡単にBBに当選し711枚の出玉を獲得したのです。わずか一回のBBで下皿が一杯になる様子を見て「こんなに出るボーナスが1G連したら偉い事になる」と気持ちが高ぶったのを今でも覚えております。
天国モードへ移行し、順調に連チャンを重ねる友人。それを横目に、私はひたすら通常時を回していたのですが、500Gのゾーンで念願のボーナスを引き当てる事ができたのです。
当時のパチスロは、ボーナス確定画面で成立フラグを告知する事はなく、RBを狙って揃わなければBB。またその逆もありといった感じで、ボーナス絵柄を揃える瞬間までドキドキできる仕様でした。
特に『吉宗』に関してはボーナス次第で「711枚」か「100枚ちょっと」となるので、まさに天国と地獄が決する手に汗握る瞬間。私は期待を込めて7絵柄を狙ったのでした。
結果は「777」。夢にまで見た念願のBBを引き当てる事ができたのです。
私の初ビッグを祝福し、ジュースを奢ってくれた友人は「ビッグは爺で消化した方が楽しいよ」といいました。BBは7揃いの告知方法が異なる「吉宗・爺・姫」の3種類から選択でき、爺に関してはレバー音で「キーン」と鳴ったらその時点で1G連が確定する完全告知です。
私は言われた通り爺を選択し、1G連の期待を込めて毎ゲーム真剣にレバーを叩きました。無論、鳴った時点で「1422枚」の獲得となるので簡単には揃いません。結局「キーン」を耳にする事は叶いませんでした。
しかし、天国モードに上がったと思われる2回目のBBで「まさかのドラマ」が待ち受けていたのです。
「キーン!!」とけたたましく鳴り響く歓喜の音。そして希望の光のごとく煌々と輝く「八代将軍」ランプ。周りのお客さんが「あいつ引いた!」と一斉にこちらを向きました。友人からも「やったな!」と祝福され、天にも昇る快感と達成感が私の心を満たしたのです。
高鳴る鼓動をそのままに、私は7絵柄を逆押しで狙ったのですが…。なんと7がズルっと滑って何も揃わないではありませんか!
「あれ?目押しミスったかな?」と呑気な事を考えていると、友人が「おいおい!とんでもないの引いたな!」と興奮気味に話しかけてきたのです。
訳が分からなかったので詳しく聞いてみました。すると、どうやらこれは「BB中の純ハズレ」というものらしく「1G連3回」が確定するというとんでもないフラグとの事。「この時点で3000枚近く出るんだぞ!喜べよ!」と言われて初めて「大変な事が起きた」という現実を知ったのでした。
ビギナーズラックとはまさにこの事でしょう。その後は天国モードが味方して5000枚オーバーの出玉を獲得。大満足で『吉宗』の初打ちを終えたのです。
4号機時代を代表する名機との出会いが最高の形となった訳ですが、その後はまさにボロボロ…。初打ちで体験した爆裂を夢見て何度も『吉宗』に挑戦しましたが、そのほとんどが返り討ちにあう事となったのです。
そして『吉宗』をトータル数万ゲーム回しましたが、BB中に純ハズレを引いたのは後にも先にも初打ちの一回のみ。これだけ痛い目にあっても未だに『吉宗』を愛してやまないのは、爆発力だけではない魅力があるからなのでしょう。
当時に抱いた感動と興奮を『吉宗3』で味わえる。週末はあの頃のように気合を入れてホールへ向かいたいと思います。
(文=ミリオン銀次)