13日、中京競馬場で行われるセントウルS(G2)には、波乱の臭いが早くも漂っている。
本番となるスプリンターズS(G1)は、安田記念(G1)でアーモンドアイを破ったグランアレグリアが最有力と見られていたが、陣営は直行で向かうことを表明。昨年の覇者タワーオブロンドンも体調が戻らず、回避することが分かった。メンバーは手薄となったため、波乱必至のレースといえそうだ。
そもそも高松宮記念が波乱の結果となったのは、1番人気のタワーオブロンドンが12着、3番人気ダノンスマッシュが10着と、上位人気馬が揃って馬券圏外の惨敗をしたからでもある。
例年であればセントウルSは阪神競馬場で開催されるため、高松宮記念とはリンクしないことも多々ある。だが、今年の場合は京都競馬場が改修される関係で、中京開催なのがポイントだ。中京・芝1200mという条件は高松宮記念と同じになるだけに、春のスプリントG1の結果は見逃せない。
先週担当した新潟記念(G3)では△ブラヴァスが1着に来たものの、◎に抜擢した8番人気サトノガーネットがまさかの4着に敗れて白目を剥いた自称馬場マイスター(仮)与田飛鳥がリベンジを懸けて予想する。
「◎」はミスターメロディ(牡5、栗東・藤原英昭厩舎)とした。
同馬は昨年の高松宮記念を優勝したが、今年は予定していたドバイ国際競走への挑戦が
コロナ禍の影響で取りやめとなる誤算。安田記念(G1)に出走したものの、距離が長かったこともあり11着に敗れた。
だが、主戦である福永祐一騎手はインディチャンプに騎乗し、帰国初戦という調整の難しさも大きく影響したことを考えれば度外視も可能だ。今年のセントウルSで1番人気が予想されるダノンスマッシュを4着に下した舞台なら、まだまだ主役の座は譲れないだろう。
G1馬へ上り詰めた中京の芝1200mこそ、ミスターメロディにとってベスト条件となる。
「○」はセイウンコウセイ(牡7、美浦・上原博之厩舎)に期待する。
◎が昨年の高松宮記念馬なら、こちらも一昨年の高松宮記念馬である。今年の同レースでは7着に敗れたが、ダノンスマッシュやタワーオブロンドンには先着してみせたようにまだまだ古豪健在だ。
力のいる馬場も問題なくこなしているように、多少の雨はむしろ歓迎材料となる。7歳馬だが力は衰えておらず、G1を制した舞台で巻き返し必至だろう。近2戦は内田博幸騎手が騎乗していたが、今回は主戦である幸英明騎手の手綱に戻ることも怖い。
終わってみたらG1馬2頭の決着だったということも十分にあり得るメンバー構成だろう。
「▲」にはタイセイアベニール(牡5、栗東・西村真幸厩舎)の激走に警戒したい。
中京コースは3月の豊明S(3勝クラス)を勝利したように相性は悪くない。鞍馬S(OP)を優勝、CBC賞(G3)でも4着に入り、いよいよ本格化を思わせながらも北九州記念(G3)では9着と崩れた。これにはコンビを組んでいた松山弘平騎手も「いつもはもっといい脚が使えるのですが……」と不完全燃焼だったといえるだろう。
2番人気だった前走から、この敗戦で少しでも人気が下がってくるようなら積極的に狙ってみたい1頭だ。
「△」のシヴァージ(牡5、栗東・野中賢二厩舎)は岩田望来騎手が初コンビを組む。
ダートの短距離で活躍していた馬だが、初芝となった昨年の阪神C(G2)を7着と、いきなり重賞レースで健闘を見せた。2月の北九州短距離S(OP)を制してOPクラス初勝利を決めると、勢いそのままに挑戦した高松宮記念を5着と激走。
同レースで先着を許したのは出走メンバーでクリノガウディーただ1頭。同舞台となる中京のセントウルSならば大威張り出来る実績だろう。
「★」の爆穴指名馬はクライムメジャー(牡6、栗東・渡辺薫彦厩舎)の不気味さに警戒したい。
どんな相手でもそれなりに走るのがこの馬の特徴だ。成績や実績に派手さこそないが、いつも堅実に力を出し切るタイプでムラがないのが強み。
今年のような混戦でこそ、逆に良さが生きて来るはずだ。
今年の札幌記念(G2)が、終わってみればG1勝ち実績のある馬ばかりで3着までを独占したように、G1馬の底力の軽視は禁物だろう。
人気が予想されるダノンスマッシュ、ビアンフェ、クリノガウディーは思い切ってバッサリ切りたい。
ダノンスマッシュは、春から重賞で連敗続きだった川田将雅騎手から、三浦皇成騎手へ乗り替わるが、三浦騎手の重賞連敗記録は25連敗の川田騎手の倍以上と悲惨。
3歳馬ビアンフェにしても不安が大きい。今年の3歳牡馬はブラックホールが札幌記念を4番人気で9着、ワーケアが新潟記念を1番人気で10着と敗れたように世代レベルも怪しい。
クリノガウディーにしても前走の最下位大敗は喉鳴りの可能性を疑った騎手が、追わずに終わった。このことについて、陣営も検査はしたが異常はなかったとコメントしているものの、他にも問題がありそう。この3頭は消してもいいというのが結論だ。
買い目は以下の通り。
馬連 ミスターメロディからセイウンコウセイ、タイセイアベニール、シヴァージ、クライムメジャーに流して4点
3連複 ミスターメロディ1頭軸→セイウンコウセイ、タイセイアベニール、シヴァージ、クライムメジャーに流して6点
爆穴馬クライムメジャーが3着以内に入るようだと超高配当ゲットもあるだろう。
(文=与田飛鳥)