気がつけば、何度目かの韓流ブーム。
新型コロナウイルスに端を発した動画配信サービスの隆盛を受け、「愛の不時着」や「梨泰院クラス」の韓国ドラマが大人気となり、ガールズグループの発掘・育成をする「Nizi Project」が旋風を巻き起こし。
少し前には韓国人監督が史上初となる外国語映画によるアカデミー賞の作品賞を獲得するなど、韓国のエンタメが激アツなのである。BTSやBLACK PINKの世界的活躍は言うまでもないだろう。
かくいう私も以前より韓国映画が好きで、「オールドボーイ」や「息もできない」、「殺人の追憶」といったスリリングで暴力的なノアールの世界に没入するのである。
こういった韓国映画にハマったきっかけを思い起こすと、結局はヨン様に行き着くのである。要は、「冬ソナ」に端を発した韓国大衆文化の流行、世にいう韓流ブームで、2003年の出来事である。韓国ドラマの持つ不思議な中毒性は瞬く間に日本を冒し、世のおばさま方はこぞって韓国の男前俳優を追いかけるのである。
そんなブームの火付け役「冬ソナ」はパチンコでも登場する。ドラマ放映開始から3年遅れてのリリースにも関わらず、その話題性はパチンコと縁のない一般社会にまで鳴り響き、くだんのおばさま方がホールへ殺到するような事態になったのである。
もちろん、コンテンツが本来持つ強度による人気が本気でえぐかったという事情もあるが、そんなことには一切興味のないピュアパチンカーたちにも本機が受け入れられたのは、やはり単純にパチンコとして面白かった、完成度が高かった故であろう。
スペックはいたってシンプルで、大当り確率が1/317で確変率が62%のループタイプのミドルマシンとなる。『海物語』に近似する、外連味のない王道スペックといえるだろう。ただ、確変62%のうち18%が突確という特徴を持っていた。
この突確が絶妙で、ドラマの肝となる「突然の交通事故」を突確になぞらえて展開したのである。エヴァにおける暴走モードのようなもので、原作の世界観とパチンコのゲーム性を見事に融合させた演出となっているのである。
この演出を筆頭に、ドラマの要素をパチンコ演出として巧みに落とし込んだ珠玉のデジタルアクションに多くのパチンコファンが引き込まれていった。「ヨーモニー」はその最高到達点ではないだろうか。
こうして一時代を築いた『ぱちんこ冬のソナタ』たが、シリーズ第二弾が登場したのはその2年後と、すでに韓流ブームが下火になっていたことも起因したのか出足が鈍かった。
続く3作目『CRぱちんこ冬のソナタFinal』も2013年、4作目となる『CRぱちんこ冬のソナタRemember』が2018年とかなり間隔を空けてのリリースとなった。
それは、やはりブームの後追い的なニュアンスが強く第二次韓流ブームが2010~2011年あたり、第三次韓流ブームが2015~2017年あたりとなっていることからも推測されるのである。
とはいえ、出せばその都度ヒットするし、甘デジバージョンはどれも長期的に稼働する超優良マシンなので、何も問題はないのである。
まあ、このリリースの流れをみると、来年あたりシリーズ最新作のリリースがあるかもしれない。
(文=大森町男)