パチンコ店への「憎しみが爆発」!? 「勘違い?」から「恐怖に凍り付く」スタッフ達


 パチンコ店はお客様の喜怒哀楽が入り混じった特別な空間です。中でも怒と哀の感情を抱く方は多いでしょう。

 展開に恵まれずに怒り狂うお客様や、負けた腹いせに店へ嫌がらせをする方なども稀にですがいらっしゃいます。故に、ホールはトラブルの絶えない職場と言っても過言ではございません。

 私もホール店員だった頃には、とんでもない難癖をつけられたり、胸倉を掴まれて殴られそうになった事もございました。ただ、そういった場面は監視カメラにしっかりと記録されますし、他のスタッフや警察のフォローもあるので一大事になる事はほぼありません。

 無論これは、あくまで勤務中のホールでの話です。仮にホール外でアクシデントが起こってしまった場合、自分の身は自分で守らなければいけなくなります。

 今回は、私がプライベートで体験した恐怖のエピソードをご紹介しましょう。

 あれは、私が1年に1回あるかどうかのエンペラータイムが訪れていた時期でした。何を打っても勝てる無双状態で、自己最高となる7日連続の勝利を記録して浮かれていたのです。

 私のニヤついた顔は後輩スタッフの目に留まり「銀次さん何かいい事あったんですか?」と聞かれました。パチンコで勝ちまくっていると伝えるや否や「そんなに勝っているならご飯ご馳走してください!」と目を輝かせて言ってきたのです。

 自分の大勝ち情報は瞬く間にスタッフへと広がり、結局はその日いた後輩スタッフ全員に焼肉を奢る事になったのでした。私は勝ったら気が大きくなるタイプですので「今日はタダ飯を食わせてやる!」と格好をつけていたのを覚えております。

 仕事が終わり、私は皆を引き連れて行きつけの焼き肉屋へ行きました。夕方という事もあったのでそこまで混んでおらず、すぐにテーブル席へ案内されたのでした。

 そこからは楽しい食事の始まりです。上司の文句や会社の愚痴をもらしたりして盛り上がりました。私も大好きなホルモンと後輩の話を肴にして、美味しいお酒を楽しんでいたのです。

 いい感じに酔いも回って、これから更に楽しくなってくるその時でした。全員が一気に青ざめてシラフとなる出来事が起こったのです。

 食事を初めてから小一時間が経った頃、見るからに強面でいかつい方々が来店し我々の隣のテーブルに座りました。彼らから放たれる威圧感は相当なもので、盛り上がっていた我々は一転して異様な静けさを保っていたのです。

 それからは黙々と焼肉を食べる時間が流れておりました。その場にいた誰もが「食べ終わったら帰ろう」と考えていたでしょうが…。

 隣のテーブルでは、我々の背筋が凍るほどの「まさかの話題」を話しているのが聞こえてきてしまったのです。

「○○って店は本当に出ないよな。ゴッドは天井行っても単発ばっかりで何回ブチ切れそうになったか」と、我々のホールを名指しで批判しているではありませんか。

 我々は「この状況まずいよね」と言わんばかりにお互いの目を合わせました。当然でしょう。隣のテーブルには、批判している店のスタッフが楽しそうに焼肉を食べているのですから…。

「パチンコ打っても全然当らないし。台をぶっ壊したくなる店だよ本当に」と、自店に対する憎しみが込められたコメントには冷や汗が止まりませんでした。スタッフだと気づかれたら何をされるか分かりません。身の危険を感じた我々は早々に店を出たのでした。

 もちろん我々の考えすぎだとは思います。実際にそのような事をされた経験はありませんし、そんな非常識なお客様は少ないでしょう。ただ、楽しい焼肉が一転してお通夜のようになってしまったのは事実です。あまり思い出したくないエピソードでございました。

(文=ミリオン銀次)