ジャニーズ事務所は17日、所属する俳優の山下智久の芸能活動自粛と、KAT-TUNの亀梨和也への厳重注意を発表した。山下と亀梨は7日付「文春オンライン」で、女子高生と飲酒を共にしたと報じられていた。さらに山下は飲み会のあと、そこに同席していた女子高生とホテルで合流して同じ部屋に宿泊したとも伝えられていた。
発表コメント内でジャニーズは、未成年との飲酒に至った経緯について次のように説明している。
「この度の報道において未成年とされている方が店内に居合わせたことから、当該飲食店による年齢確認において成人である旨の説明が事前になされた上で紹介されることとなり、さらに両名(編註:山下と亀梨)からもこの紹介された方に対して年齢確認を行っていたことが確認されました」
「今回のような結果を引き起こすこととなった要因の一つとしまして、店内に居合わせた方が積極的に年齢を偽っていたことが挙げられるのではないかと認識しております」
「店内で飲食を共にするに至った方の年齢についてなど、両名ともに払うべき注意を完全に怠っていたとまでは言い切れない」
事態の発覚から処分発表まで10日を要した理由や、釈明コメントから読み取れる事務所の真意について、テレビ局関係者は語る。
「当初ジャニーズ事務所はこの件について“なかったこと”にして、山下と亀梨を不問にする姿勢でした。その理由は大きく3つです。まず、山下は6月からHuluで世界30の国と地域に配信されているドラマ『THE HEAD』にメインキャストとして出演しており、もし不祥事によって配信に影響が出れば、事務所は大きな損失を被る可能性もあるという点。山下が処分を受けるかたちになってもペナルティー的なものが発生しないことを、Huluをはじめ関係各所に確認するための時間が必要だったとみられます。
2つ目は、亀梨も主演する映画『事故物件 恐い間取り』の公開が8月に控えているという点。そして3つ目は、山下の“お泊り”に関する部分だけは、お相手が未成年だけに、どうしても認めるわけにはいかなかったという点です。実際、今回事務所が発表したコメントでは飲酒については謝罪しているものの、ホテル宿泊の件については一切触れていません。
さらにいえば、コメントでは未成年女子について『積極的に年齢を偽っていた』などと強い表現で批判しており、“亀梨と山下は騙された”という姿勢を崩していません」
東京都青少年育成条例
7日に第一報が報じられてから処分が発表される17日まで、テレビの情報番組やスポーツ紙などの主要メディアは、本件について“無視”を貫いていたが、処分発表翌日になって初めて一斉に報道。なかでも、生放送中にあるコメンテーターが発した“忖度しないコメント”が話題になっている。
18日放送の『グッとラック!』(TBS系)内で、インターネット掲示板「2ちゃんねる」開設者の西村博之(ひろゆき)氏は、次のように発言した。
「未成年とホテルに行ったのだとすれば、都の条例違反なので。飲酒どうこうじゃなくて法に触れる可能性があるので。謹慎で済んで、むしろどうなのかなって。契約解除になった人もいるじゃないですか。なので、どうなのかなって思いますけどね」
「飲み会が問題じゃなくて、問題はホテルだと思うんですけどね。飲み会に若い人がいるのはしょうがないじゃないですか。それはわからないよね、っていうのは」
同様に「活動自粛処分のみで済むのか」(テレビ局関係者)と疑問視する声も広まっているが、ひろゆき氏が指摘するように、山下の行動には違法性があるのだろうか。山岸純法律事務所の山岸純弁護士は次のように解説する。
「確かに、『女子高生(18歳未満)とホテルに宿泊していたこと』が事実であり、さらに性行為に及んでいれば、東京都青少年育成条例第18条の6に該当し、2年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
第18条の6は、『何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない』と規定しているのですが、ここで言う「みだらな」とは、「青少年を誘惑し、(略)その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う(略)」行為と考えられています。
今回の場合、純粋な恋愛関係にあったとは考えられませんので、自身がアイドルであることなどを利用してそうした行為などに及んでいるのであれば、上記の条例違反となる可能性はあるでしょう」
また、飲酒の舞台となったバーは「文春」の取材に対し「A子ちゃんからは成人していると聞いていました。今回のことが発覚して、本人からお店に年齢を偽っていたと謝罪も受けています」としているが、このように身分を偽って飲酒をすることは法的に問題ないのだろうか。
「この女子高生が年齢を偽って飲み会に参加していた可能性があるという件ですが、今のところ、お酒を飲んだこと自体について未成年者を罰する法律はない(禁止はしているが、罰則がない)ので、罰せられたりすることはないでしょう。
ところで、ジャニーズ所属のアイドルたちのこの手の話は、これまでは、さまざまな“力”で封じられてきたのでしょうね。ジャニーズ事務所のメディアへの影響力の低下を切に感じるところです(良いか悪いかは別として)」
果たして山下は活動自粛だけで終わるのか、注目される。
(文=編集部、協力=山岸純/山岸純法律事務所・弁護士)
●山岸純/山岸純法律事務所・弁護士
時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。現在、神谷町にオフィスを構え、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。