芸能界で新型コロナウイルスに感染する事例が相次いでいる。5月25日に緊急事態宣言が解除されてからは、経済活動を再開させるべく徐々に規制を緩和してきた。各業界が感染防止のガイドラインを設け、それに従って日常を取り戻そうと模索している。芸能界においても、それは同じだ。だが、そのガイドラインでは感染を防げないのか、ガイドラインを遵守していない人がいるのかは定かではないが、感染者が続出している。
志村けんさんや岡江久美子さんが新型コロナ肺炎によって亡くなった際には各界に大きな衝撃が走ったが、政府の自粛要請に従った結果、芸能界でも感染者は少なくなっていた。その後、感染者が増えても重症者や死者が大きく増えないことで気が緩んだのか、街には人出が戻り、それに伴って感染者はうなぎ上りに増加。プロ野球、Jリーグなどのスポーツ界でも厳しいガイドラインに従って運営されているものの、感染を防ぎきれずにいる。
芸能界も例に漏れず、俳優、お笑い芸人、歌手、アナウンサーなど、続々と感染が報じられている。俳優の横浜流星、Hey!Say!JUMPの伊野尾慧、AKB48の大家志津香といった若い世代にも感染は広がっており、若者も安穏とはしていられなくなっている。
そんななか、波紋を広げているのは、“軍団山本”の集団感染だ。お笑い芸人の山本圭壱(極楽とんぼ)を中心とするYouTube「軍団山本チャンネル」が8月8日に生配信を行ったが、その場にいた芸人たちがこぞって新型コロナに感染したのだ。
生配信のなかで山本がたびたび咳込む様子を見せ、その際にメンバーたちは「コロナではないか」と冗談半分にいじっていたが、後日、山本が実際に新型コロナにかかっていたことが判明。その後、動画配信の場にいた遠藤章造(ココリコ)、庄司智春(品川庄司)、じゃぴょん桑折が相次いで感染したことを発表。その場にいたスタッフ2名も検査の結果、陽性であったと報じられている。
その生配信された動画は現在、削除されているが、4人が近い距離で机を囲み、飛沫防止シートなどもない状態で会話をしていたことから、対策の甘さを指摘する声が上がっている。庄司らは感染防止の「対策は常にしていた」としながらも、配信当時の対策は甘かったとの認識を示して、関係各所に対して謝罪した。
ロザン宇治原の見識に感嘆する声が続出
ウイルスはどこに潜むかわからず、自身が感染していてもすぐには気づかないため、知らないうちに広めてしまう可能性は誰にでもある。したがって、感染したことや意図せずに他人にうつしてしまうことが責められるべきではないのは論をまたない。
だが、今、世界中で新型コロナ対策に神経を削っているなか、影響力のある人物は不用意な姿を見せないように気をつけなければならないだろう。
山本の相方である加藤浩次が17日、『スッキリ』(日本テレビ系)に出演し、山本の体調が変化していると明かした。感染判明直後には「微熱があるがそれ以外症状がない。すこぶる元気」としていたが、「昨日あたりからちょっと体調が悪くなり出していると聞いている」と、悪化していると説明。同番組内で国際医療福祉大学主任教授の松本哲哉氏は、新型コロナの病状について「最初10日ぐらいは無症状あるいは軽症で経過して、10日目ぐらいから急に悪化するようなパターンが多い」と解説しており、山本の容態も予断を許さない。
加藤は「実際に僕も映像を見たんですけど、感染対策してないですよ。そこはダメだと思う」と苦言を呈した。「まったく距離もとってない。マスクもしてない。そこの感染対策がYouTubeからまったく見えなかった。ここは彼ら本当にダメだと思う」と断罪。
実は吉本興業所属のお笑い芸人である宇治原史規(ロザン)が10日に、YouTubeチャンネル「ロザンの楽屋」のなかで、コロナ対策がずさんな芸人がいるとして怒りをあらわにしている。
宇治原は、コロナ禍にあって政府が出した指針に基づいて、各業界団体がガイドラインを出しているのと同様に、吉本興業もガイドラインを出していると明かす。舞台や、動画収録などに関しても細かく規定されているが、「全然守ってない人がいる」として一部の芸人が違反していることを指摘。具体的なチャンネル名は出していないが、「若手は守っている」と語ったことから、ある程度の有名芸人のチャンネルであることを匂わせていた。
今回、軍団山本でクラスターが発生したことで、宇治原の懸念が現実のものになったわけだが、それに伴って宇治原の見識を称賛する声が続出している。
(文=編集部)