あの『半沢直樹』がついに帰ってくる。2013年にTBS「日曜劇場」で放送され、最終回で42.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という驚異の高視聴率を記録したドラマの続編が、7月19日にスタートするのだ。
同ドラマは、東京中央銀行のバンカー・半沢直樹(堺雅人)が、大阪西支店融資課長から本部営業第二部次長に転じ、銀行内の不正の数々を明らかにするという内容で、「やられたらやり返す」「倍返しだ!」という決めゼリフが流行語となった。
しかし、半沢が子会社への出向を命じられるという衝撃の展開で幕を閉じ、新シリーズでは、出向先の東京セントラル証券に赴任するところから物語が始まる。
同ドラマは、池井戸潤氏の小説『半沢直樹』シリーズを原作にしており、13年の放送では『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』(ともに文藝春秋)がもとになっている。新シリーズでは、『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』(ともにダイヤモンド社)が映像化されるという。
「最終回の視聴率42.2%は、平成の30年間に放送されたドラマの中で堂々の1位。文句なしの“おばけコンテンツ”です。また、『半沢』が火付け役となって池井戸潤ブームが巻き起こり、これ以降、日曜劇場では『ルーズヴェルト・ゲーム』『下町ロケット』『陸王』『ノーサイド・ゲーム』と、毎年のように池井戸原作のドラマが流れています。
主演の堺は『半沢』で大ブレイクした後の16年に大河ドラマ『真田丸』(NHK)で主演を務めていますが、それ以外のドラマや映画出演はさほど多くありません。満を持しての続編でどんな演技を見せてくれるのか、楽しみにしているファンは多いでしょう」(テレビ局関係者)
主人公の半沢を演じる堺のほか、東京中央銀行の常務・大和田暁役の香川照之や金融庁検査局主任検査官・黒崎駿一役の片岡愛之助らのメインキャストに変更はない。一方で、東京中央銀行の証券営業部部長・伊佐山泰二役で市川猿之助、スパイラル社長・瀬名洋介役で尾上松也らが、新キャストとして名を連ねている。
「半沢の妻の半沢花役で出演する上戸彩の存在も、見どころのひとつです。花は仕事で疲弊する半沢を明るくサポートする良き妻という立場で、男たちのドロドロがメインの同ドラマの中にあって、一服の清涼剤のような役割を果たしていました。
一方、上戸は『半沢』のちょうど1年後の14年夏に連続ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)に主演しています。このドラマでは、不倫に溺れる平凡な主婦という役どころで、いわば『半沢』の花とは真逆の設定でしたが、『昼顔』が新語・流行語大賞にノミネートされ、17年には映画化もされるなど、上戸にとっては当たり役となりました。
夫を支える良妻を演じた翌年に不倫妻の役で大きな話題となり、15年と19年には子宝に恵まれ2児の母となった上戸が、再び『半沢』に良妻として帰ってくる。続編に7年かかったことで、こうしたストーリーも生まれることになりました」(同)
これまで『半沢』は何度も続編や映画化の話が取り沙汰されていたが、結局は20年4月期に続編が放送されることが決定した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開始が約3カ月も遅れてしまったことになる。
「当初は夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定だったため、各局とも有力なドラマは夏を避けて4月期にラインナップさせていました。しかし、五輪は延期となり、肝心のドラマもほぼ1クールスライドさせることに。
平成を代表するドラマが令和の時代に復活するということで、TBSは『2020年は半沢直樹イヤー』とうたうなど、発表時から力を入れていました。年明け早々にスピンオフの『エピソードゼロ』を放送したのも、7年という長いブランクを少しでも埋めるための仕掛けでしょう。
しかし、新型コロナの影響でスタートが遅れ、リモートワークの普及など社会情勢が変わったことも、企業ドラマとしては痛手と言わざるを得ません。さらに、前作では近距離で飛沫を飛ばし合うような丁々発止のやり取りも見せ場のひとつでしたが、この状況では難しい。そうした誤算の数々をどうクリアしていくのかも、見どころとなりそうです」(同)
いずれにせよ、今回もいろいろな意味で話題作となることは間違いなさそうだ。
(文=編集部)