いよいよ「遊タイム」である。
これまでにはなかったパチンコの新しい機能。その実態に触れる瞬間である。もちろん、期待度は高い。さて、その実力はいかに?
まず、もう一度「遊タイム」とは何であるかを確認しよう。一言でいえばハマリ救済機能である。それぞれの機種によって規定された回転数に到達すると時短が発動し、これまた予め定められた回転を消化するまで時短が継続するのである。
パチスロでおなじみの「天井」と決定的に違うのは、大当りが約束されるわけではないという部分。パチスロの天井は規定回数を消化すると必ず大当り(ボーナス)獲得となるが、「遊タイム」は時短が発動するだけである。
とはいえ、「遊タイム」の突入回転数は大当り確率の分母の2.5倍から3倍であるし、時短回数は大当り確率の分母の3.8倍まで許されているので、例えば大当り確率が1/300であれば900回転ハマリから発動し、1140回の時短を付加できる。
つまり、最大到達は2040回転となり、ここまで回せばかなりの確率で大当りを引き当てることができる。すなわち、限りなく大当りに近いものであるといえる。
今回取り上げる遊タイム搭載マシンは『Pフィーバー真花月2 夜桜バージョン』である。新規則、新内規の第一弾といえば伝統的にSANKYOの機種。ここは当然、本機を選ぶべきであろう。
さて、本機は大当り確率が1/199.8で、遊タイム発動回転数が500回(通常時)、遊タイム継続回数が759回転となっている。遊タイム突入時のモード内大当り見込みは約98%となっている。
わずか500回転のハマリで759回転の遊タイム突入とは、今までのパチンコ機のスペックから比べるとかなり良心的な設計に見えるだろう。トータルで考えるとけして甘い機種ではないが、充分に遊べる印象である。
さっそく実際に打つと、あっという間に確率分母、200回転まで到達した。ここまでまったく危なげなし。アツい演出は一切かからない盤石ぶりである。しかし、油断は禁物。こういう時こそ引き弱属性の本領発揮なのだが、引き弱だからこそ逆に遊タイム突入直前で大当りを引いてしまう「天井あるある」の危険も迫る。
と、250回転ほど消化したところで異変が起きる。画面に映し出された三日月に「100」の数字が表示されたのである。これは遊タイム突入示唆演出で、遊タイム発動までの残り回転数を表しているのである。
そう、宵越し遊タイムである。前日の最後に消化した通常時の回転数が引き継がれてカウントされている状態となっているので、朝イチに初めから自力で500回転させるより有利な状況となっていたのである。
この宵越し遊タイムは、RAMクリアと呼ばれるプログラムを初期状態に戻す作業を行うと回転数はリセットされてしまうが、前日の状態のまま電源だけ落とす処置だと有効となると、ホールの対応によって明暗がはっきりわかれる。ホールの動向を知ることができるひとつの指標としてホール選びのポイントにもなるだろう。
「100」表示後も順調に通常回転を消化し、晴れて遊タイムを体験できる権利をものにした。とはいえ途中の緊張感はなかなかのもので、去来するひりつき感はパチスロの天井と遜色なく、よもやパチンコでこの感覚を味わえるとは思わなかったのである。
肝心の遊タイム。高速変動で次々消化されていく感じや大当りもたいした煽りもなくトントントンと図柄があっさり3つ揃う即当りと「作業感」あふれるもので、到達後の面白みはほとんどない。
ただ、電チュー性能は良好で、1回開放だが約5.8秒とかなり開放時間が長いので、入ったり入らなかったりするもどかしさによってイライラを感じることもなく、最終的に遊タイム突入後200回転ほどで大当りしたのだが、玉が減って追加投資のような憂き目に合うこともなく、順調に消化できたのである。
パチンコを庶民の娯楽と捉えた時、遊タイムの実効性は極めて高い。通常の同タイプの機種より遊びやすさは群を抜くだろう。立ち回りを含めたゲーム性の幅もそうだが、遊タイム搭載機は甘デジ・ライトミドル・ミドルタイプと機種スペックによっても遊び方や捉え方が変化しそうである。
(文=大森町男)