JRAアーモンドアイが3位、エネイブルは「圏外」の謎。ロンジン・ワールドベストレースホースランキングは予想外の結果に……

 9日、IFHA(国際競馬統括機関連盟)は2020年の第1回「ロンジン・ワールドベストレースホースランキング」を発表した。なお、発表の対象となっているのは120ポンド以上を獲得した25頭。対象期間は2020年1月1日~7月5日までとなっており、先日行われたエクリプスS(G1)や英・仏ダービー(G1)までが対象となっている。

 127ポンドを獲得し、1位に輝いたのはガイヤース。今年はドバイミレニアムS(G3)、コロネーションC(G1)、エクリプスS(G1)と3連勝しており、前走で最強女王エネイブルを撃破したことも記憶に新しい。まさに今年の上半期を代表する1頭である。

 2位(125ポンド)はゴールドC(G1)で10馬身差の圧勝を決めたストラディヴァリウス。同レースを3連覇したことで、世界最強ステイヤーという揺るぎない地位を確立した。そして3位タイ(124ポンド)に日本馬からアーモンドアイがランクイン。ヴィクトリアマイル(G1)での4馬身差の勝利が評価された格好だ。

 他にも日本馬からは、7位タイ(122ポンド)に無敗の2冠馬コントレイル、14位タイ(120ポンド)に宝塚記念(G1)を制したクロノジェネシス、金鯱賞(G2)を制したサートゥルナーリアが選出されている。

「日本馬からランクインした4頭はすべてJRAのレーティングをそのまま採用した形になっています。今年は新型コロナウイルスの影響により、ドバイや香港といった国際競走にも出走できていないため、このような評価基準になったのも致し方ないですね。やはり海外馬と直接対決で勝って上位にランクインするのが理想です。早く海外遠征が普通にできる日が待ち遠しいですね」(競馬記者)

 TOP25に日本馬4頭が名を連ねる大健闘となった一方で、意外にもあの馬の名前が入っていない。それは最強牝馬エネイブル(牝6歳、英・J.ゴスデン厩舎)だ。

 上位の馬を見るとほとんどが期間内のG1勝ち馬で、G1未勝利馬は重賞で強い勝ち方をしていることがランクインの条件と考えられる。たしかにエネイブルは唯一の出走となったエクリプスSで2着に敗れており、この条件には該当していない。だがその一方で、同じように重賞すら勝っていないジャパン、アンソニーヴァンダイクがそれぞれ7位と12位に入っていることには違和感を覚えるだろう。

 実際に、ジャパンはプリンスオブウェールズS(G1)で4着、エクリプスSではエネイブルより下位の3着に敗れている。また、アンソニーヴァンダイクもコロネーションCで2着、ハードウィックS(G2)で5着という成績だ。

「今回発表されたレーティングのカギは1位のガイヤースにあると思われます。この馬を基準に考えると、アンソニーヴァンダイクはコロネーションCで2・1/2馬身差の2着で、なおかつストラディヴァリウスに先着しています。次走は不甲斐ない走りでしたが、このレースが評価されての121ポンドだと思われます。

また、ジャパンもエクリプスSでガイヤースから『2・1/4馬身+アタマ差』の3着ということで、122ポンドを獲得したはずです。ということは、エネイブルも同じ122ポンドと考えられますが、レースの斤量差が1.5キロあったことからアローワンスの3ポンドが減算されて圏外の119ポンドという評価になったと考えられますね」(競馬記者)

 昨年の年間ランキングではクリスタルオーシャン、ヴァルトガイストに並ぶ128ポンドで世界一に君臨したエネイブル。今年の前半戦はまさかの「圏外」となってしまった。

 次走は3歳、5歳時に制したキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)に出走を予定している。ここで最強馬の証明をして、世界一に返り咲いて欲しいものだ。