パチスロの「新たなる進化」~1.5号機を経て2号機へ~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.09】


 昭和60年の大々的な法改正によって誕生したパチスロ1号機。

 それまで都道府県ごとにバラバラだった規則を初めて統一し、保通協による型式試験を開始するなどいまに続く体制が整ったことで、パチンコ店へのパチスロの導入は一気に加速した。

 ところが、である。この新たな1号機は、様々な問題を抱えていた。

 まず、機械的な不具合。1号機になったのを機に参入してきた新規メーカーは技術レベルも成熟しておらず、プログラムや絵柄配列、リール制御に致命的なミスを抱えるマシンが少なくなかった。
 
 ある機種では、順押しでプレイすれば特に問題はなくても、逆押しで特定のテンパイ型を作れば左リールのチェリーを避ける制御でベルを自在に抜けた。

 またある機種では、「ボーナス成立後、カラ回しをすると前回と同位置で停止する」という特性を利用してチェリーを永久に取ることができた。

 そんな風に、様々な機種で様々な攻略法が、次から次へと発覚したのである。

 さらには、出玉性能に関わるプログラムに手を加える不正改造も横行した。

 ワンチャンスでの獲得枚数が0号機と比べて大幅に抑えられてしまったため、連チャン性能を高めるよう改造されるケースが後を絶たなかったのだ。

 これらの問題を解決するために、業界団体の日電協は昭和61年から翌62年にかけて主基板の改修と封印作業を敢行。パチスロは1.5号機へと生まれ変わった。

 そして改修作業が一段落した頃合いで、再びパチスロに関する規則が改正。昭和63年、新たな2号機が登場する。

 この2号機には、以下のような様々な新機能が盛り込まれていた。

 まず、メダルを最大50枚まで電子的に貯留できる「クレジット機能」が搭載されたことが、ハードウェア面でのエポックと言えるだろう。操作性が格段に向上したことは言うまでもない。

 遊技面では、文字どおり1回だけのJACゲームができる「シングルボーナス」と、小役やシングルボーナスが高確率で揃い続けて一定量のメダルが獲得できる「集中役」の採用が大きなポイント。

 これによりゲームのバリエーションが一気に拡がったわけだが、仕様が多彩になったことで、ビッグボーナス中のJACゲームの回数やビッグボーナスの有無により「A」「B」「C」の3タイプに分類されることとなった。

 以上の新機能は、いわば規制緩和的な事柄なのだが、一方で「ムチ」的な規制強化もあった。

 出玉性能に関わる部分での最大の変更点は、役の抽選方法が「ランダム確率抽選方式」に統一されたこと。

 それまでにあった天井吸い込み方式や周期抽選などは禁止となり、プログラム的に連チャンやハマリを作り出すことは不可能となってしまった。

 また、現在のマシンにもある「ウェイト機能」が初めて搭載されたのも2号機から。

 これは、時間あたりの投資を抑えることを目的とした「1ゲームにつき4秒以上を要さなければならない」という規則に従ったものである。

 

 まぁしかし、そういった規制強化よりも前出の様々な新機能が許可されたことにより、パチスロが遊技機として飛躍的な進化を遂げたことには違いないだろう。

 個人的なことを述べると、自分がパチスロを日常的に打つようになったのは、ちょうど1.5号機から2号機へと移り変わる頃。だから、2号機は何かと思い出深かったりするのである。

 そんなわけで次回からは、2号機時代の名機を私的な思い出も交えて綴っていきたい。

(文=アニマルかつみ)