5日、イギリスのサンダウン競馬場でエクリプスS(G1)が開催される。今年のイギリス競馬は新型コロナウイルスの影響で3月17日から中断していたが、6月1日から開催を再開した。この中断期間中には2000ギニー(G1)開催日なども含まれていたため、同レースをはじめとしたクラシック競走は延期での開催となっている。
幸いにも、例年通りの開催となったエクリプスSには豪華メンバーが集結した。また、日本での馬券発売もあるため、多くの競馬ファンが注目しているのではないだろうか。
まず、最も活躍に期待がかかるのは日本代表ディアドラ(牝6歳、栗東・橋田満厩舎)だ。
昨年から活動の拠点を海外に移し、ドバイ、香港、イギリス、アイルランド、サウジアラビアと世界中のレースを転戦している。これだけワールドワイドに第一線で活動している馬は日本競馬史上初だ。
昨年8月にイギリスのグッドウッド競馬場で行われたナッソーS(G1)で悲願の海外G1制覇を飾ったディアドラ。その後も、愛チャンピオンS(G1)で4着、英チャンピオンS(G1)で3着と好走しており、欧州の芝への適応も感じられる。現在、ニューマーケットを拠点に調整されており、日本馬ながら出走条件は欧州馬と変わらない。
鞍上のO.マーフィー騎手は日本でもお馴染みの名手。ナッソーS以来5戦続けてコンビを組んでおり、すでにディアドラを手中に収めているはずだ。6戦ぶりの勝利に名手の手綱捌きに期待がかかる。
また、今年の最大目標を凱旋門賞(G1)に置いているため、好メンバーが揃ったエクリプスSは重要な1戦となる。
次に、世界中が熱い視線を注ぐのが世界最強馬エネイブル(牝6歳、英・J.ゴスデン厩舎)だろう。
15戦13勝、G1・10勝を誇るエネイブル。凱旋門賞2連覇、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)2勝と凄まじい経歴を持つ、言わずと知れた最強馬だ。
だが、3連覇に挑んだ昨年の凱旋門賞では2着に敗れた。その結果、当初は年内で引退予定だったが、引退を撤回し現役続行を表明。今年、もう一度「史上初」の凱旋門賞3勝目を目標にしているのだ。
昨年の凱旋門賞以来、9か月ぶりの実戦となるエネイブルだが、陣営はしっかりと策を練っている。6月17日のプリンスオブウェールズS(G1)も始動戦の選択肢だったが、当時は競馬が再開したばかりということや社会情勢を踏まえて、開催がより確実なエクリプスSを選択。ここを目標に予定通りの入念な調整をされている。
エネイブルにとってここは通過点かもしれない。いったいどのような走りを見せるか注目したい。
日本の馬主キーファーズがクールモアグループと共同所有するジャパン(牡4歳、愛・A.オブライエン厩舎)も見逃せない。
鞍上・武豊騎手で凱旋門賞参戦するため、キーファーズが購入したジャパン。昨年の英インターナショナルS(G1)では当時レーティング世界No.1のクリスタルオーシャンを退けて優勝した。凱旋門賞でも4着に好走している実力馬だ。
今年の始動戦のプリンスオブウェールズSでは1番人気に推されるも、まさかの4着。この敗戦についてオブライエン調教師は、出遅れとハイペース、久々の実戦ということを敗因に挙げており、悲観していないようだ。叩き2戦目の今回、本領発揮となるだろうか。
もし、ここを勝つようなことがあれば武豊騎手の凱旋門賞制覇もグッと引き寄せられることになるかもしれない。
他にも、今年のコロネーションC(G1)を制したガイヤース、3連勝でプリンスオブウェールズSを制し勢いに乗るロードノースなども出走を予定している。
凱旋門賞を占う上で重要なレースとなるエクリプスS。5日、日本時間23時35分の発走を予定している。