かつて老人が愛好する音楽といえば演歌であったが、今の若者がその歳を迎えた頃には、しまくちゃのジジイが「けど否めない~、でも離れがたい~」とか歌っているのであろうか。かくいう私もカラオケ教室で「やだねったらやだね」と歌っているとは思えないのである。
しかし、アメリカではいまなおカントリーミュージックは人気のジャンルで、爆発的ヒットを量産する売れ線のホットな音楽だともいう。日本でもTik Tokと結びついて跳ねるみたいな偶然性に頼らずとも平場で脈々と演歌が受け継がれていきそうな気がしないでもない。知らんけど。
そんな演歌の大御所といえば真っ先に名前が挙がるのが北島三郎であろう。ご存知「サブちゃん」の相性で親しまれ、数々の大ヒット曲を世に放った大物中の大物であるが、このサブちゃん、パチンコ・パチスロ業界的にも因縁浅からぬ人物で、オリ平と中心にさまざまな北島三郎ブランドの機種をリリースしている。
その中でもっとも新しい機種は、羽根物『CRA祭りだ!サブちゃん』となる。回転体役物を搭載した羽根物で、ノーマルルートとスペシャルルート、期待度の異なる2つのアプローチから大当りを楽しめる内容となっている。
羽根から入賞した玉はまず直下のシーソー役物によって左右どちらかのルートに振り分けられる。左に行けばノーマルルート、右に行けば激アツのスペシャルルートである。
スペシャルルートは3つの回転体で構成され、歯車型の前2つの回転体によってV穴が搭載された本丸回転体に運ばれる。本丸回転体は穴が3つで大当り確率は1/3となる。
このルート自体に手の込んだ仕掛けは一切なく、必ずこの本丸回転体まで運ばれ、最後のタイミングによって大当りの当否がわかるというシンプルにアツくなれる機構となっている。
一方のノーマルルートは雨樋のような筒型のアクリルコースを通り、下段ステージで待ち構える8穴回転体によって物理的な大当り抽選が展開されるが、途中にはいくつかの仕掛けがある。
まず1つめがL字型に変化するアクリルコースの手前にある滞留ポイントである。これによって流れてきた玉がそのまま通過させるのではなく、一瞬の間を作り出し、落下タイミングにランダム性を与えるのである。
そして、アクリルコース出口には「祭」と書かれた可動体が用意されていて、出入りを繰り返すこの可動体に玉が弾かれると無事回転体での大当り抽選を受けられるようになる。玉が可動体に接触しない場合はそのままストレートに進みハズレ穴に吸い込まれる。
さらに回転体にもひとつ工夫が施されている。回転体に刻まれた8つある穴のうち赤いポケットは大当りのVゾーンだが、その反対側に設置された緑ポケットに玉が入賞すると回転体の右横に用意されたまつりちゃんギミックが本丸回転体へと運び出してくれるようになっているのである。
これがリプレイルートで、ノーマルルートからスペシャルルートへと昇格させてくれる逆転コースなのである。ノーマルルートでも激アツパターンが用意された奥の深いゲーム性が特徴となっている。
ただ、構成の役物だと奇跡的なV入賞パターンは発生しない分、意外性という意味では物足りなさを覚える向きもあろうが、本機にもドラマチックな大当りは存在する。
それは役物に2個入賞した時に発生する可能性がある。ひとつがスペシャルルート、もうひとつがノーマルルートに行くとして、基本的には期待度の高いスペシャルルートの行方を追うだろう。玉が歯車役物を2つ超え、Vの回転とタイミングはどうだと目が釘付けになり、惜しくもV手前のポケットでああ残念と天を仰ごうとしたその時、なぜか液晶画面に「V」の文字が表示されているではないか。
どうやらノーマルルート側の玉が8つ穴回転体のほうで大当りをしたようなのであるが、ちょうど大当りのタイミングが同期した関係で、サプライズな展開となってしまった。実戦ではこういったパターンもあるので、やはり羽根物は面白いのである。
(文=大森町男)