一時代を築いたあの大物芸人が引退を示唆したとして、一部で話題を呼んでいるようだ――。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4~5月にかけてテレビ各局も新規の収録を避け、過去の映像の再放送や総集編などでしのぐ動きが広まり、自宅待機を余儀なくされていたタレントも多い。そんななか、お笑いタレントの石橋貴明(とんねるず)は6月18日深夜放送のラジオ番組『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ)に“突撃”出演した。
石橋は親しいテレビディレクターで演出家のマッコイ斉藤氏から「オレがあまりにもヒマすぎて、『働け』って」と言われたと明かし、おぎやはぎの矢作兼から、石橋がこの日にTwitterアカウントを開設したことに触れられると、次のように発言した。
「まぁ、ほぼほぼね、戦力外通告だから。『最後の死に場所つくってやる』って、マッコイが言うから。この1年やってみて、ダメならまぁ引退」
さらに今年59歳になると言った上で、「どこまで最後の自分の打撃ができるか。石橋貴明も、もうユニフォームを脱がされるのか、自分で脱ぐのか。ユニフォーム脱ぐのか、脱がされるのか、どっちかなんですよ」と心境を吐露した。
「番組内で意外だったのは、石橋が後輩の小木博明(おぎやはぎ)から『貴さんはもう戦力外通告受けてるんですよね? もう脱がされてんじゃないですか?』と言われたり、好きなコーヒー豆の話題の際にその銘柄をど忘れしていると『完全にもう引退ですね、貴さん』などと言われても、石橋がまったく気にしている様子がない点です。少し前の石橋なら、とてもじゃないけど後輩芸人にそんな発言を許す空気ではなかった。おぎやはぎとの関係が特別なのかもしれませんが、“あの石橋が、ここまで丸くなったんだな”と感慨深いものがあります」(テレビ局関係者)
タブーのなさが爆笑を呼んだ石橋のスタイル
石橋といえば、とんねるずとしてデビュー後まもなく『オールナイトフジ』や『夕やけニャンニャン』(共にフジテレビ系)などで大ブレイクし、1990年代には『とんねるずのみなさんのおかげです』(同)や『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系)など数多くのレギュラー番組を持ち人気絶頂期を迎えた。
「『みなさんのおかげです』の後継番組である『みなさんのおかげでした』も2018年に終わり、その後に始まった『石橋貴明のたいむとんねる』(フジ)も視聴率低迷で今年3月に打ち切り。現在、石橋のレギュラーは深夜放送の『石橋、薪を焚べる』(同)の1本のみですが、こちらも数字的には苦戦しています。上の世代でいまだに現役感バリバリの明石家さんまやタモリ、ビートたけしなどに比べると、存在感の薄さは否めず、『メガネびいき』ではつい本音を漏らしてしまったのでしょう。
ただ、1980年~90年代にかけて、とんねるずはテレビ界で一時代を築いたのは間違いなく、もうデビューから40年近くテレビに出続けているわけですから、それ自体スゴイこと。彼らの番組がその後のテレビ界の制作手法に大きな影響を与えたことは確かです。また、石橋はかつて番組1本のギャラが数百万円だった時代もあり、仕事をせずにゴルフ三昧の日々を送っても生活にはまったく困らないほどの蓄えはあるでしょうから、今後は好きな仕事だけして芸能界に残っていくのではないでしょうか」(前出と別のテレビ局関係者)
また、別のテレビ局関係者は語る。
「石橋の持ち味は、番組内でアイドルとガチでケンカしたり泣かせたり、相手がタレントだろうが素人だろうが蹴りを入れたり海に突き落としたり、女子アナに暴言を吐いて顔をグチャグチャにしたりと、他の芸人では絶対にできないことを平気するところです。“計算をしない”“偶然からお笑いは生まれる”というポリシーで、最近主流の緻密につくられた笑いや『M-1グランプリ』など芸に点数を付けるようなことに否定的だと本人も口にしています。
そんなタブーのなさが爆笑を呼んできたわけですが、そうした手法は今のテレビでは厳しく、いってみれば今の石橋は“両手を縛られた状態”でテレビに出なければならない状況なんです。本人は相当窮屈に感じていると思いますよ」
再び石橋が世間から求められる日は来るのだろうか。
(文=編集部)