14日、阪神競馬場でハンデ重賞・マーメイドS(G3)が開催される。
昨年は5番人気以下の決着で、3連単39万1310円の高額配当が飛び出したように、過去10年の3連単の平均配当は18万円超えの荒れるレースだ。
荒れる要因として、格上挑戦の軽ハンデ馬の激走が挙げられる。実際に、昨年の1着サラス、2着レッドランディーニはともに自己条件3勝クラスながら、51キロというハンデの恩恵を受けて好走している。
また、レース開催時期が雨季にあたるため、馬場状態も影響していると思われるかもしれないが、実はここ10年のマーメイドSはすべて良馬場開催。単純にハンデを考慮した力関係を読み解くのが難解なレースということになる。
だが、今年は状況が大きく異なりそうだ。10日に近畿地方の梅雨入りが発表され、週中からすでに雨が降っており、週末も雨予報。今年のマーメイドSは良馬場での開催はまずないと考えられる。
そこで、直近の重馬場で行われた2008年のマーメイドSを振り返ってみたい。
この年、1番人気に推されたのは前年のオークス(G1)で2着だったベッラレイア。だが、道悪とトップハンデ56キロが災いし5着に敗れた。優勝したのは最軽量ハンデ馬トーホウシャインだった。
これまで自己条件の2勝クラスで7走するも、1度も馬券に絡むことはなかったトーホウシャイン。そのため、格上挑戦の重賞ということで12番人気の低評価だった。だが、見逃してはならない点がハンデ以外にある。それが1勝クラスを勝ち上がったのが「重馬場」のレースだったことだ。
また2着に入ったのは、斤量52キロで10番人気のピースオブラヴ。近2走が2桁着順のため人気薄だったが、地方からの再転入馬でダートの好走実績があり、重い馬場を得意としていた。
人気薄でレースが決まったため、3連単が193万350円、馬連でも7万4000円という高額配当が飛び出した。この波乱の使者2頭に共通するのは「軽ハンデ」かつ「道悪巧者」という点である。今年のマーメイドSを照らし合わせると浮上する馬がいるので注目いただきたい。
それが藤田菜七子騎手とのコンビで挑むナルハヤ(牝6歳、栗東・梅田智之厩舎)だ。
これまでにナルハヤが勝利したレースは、未勝利戦が「不良」、1勝クラスが「重」、2勝クラスが「稍重」とすべて荒れた馬場状態のレースである。実際に良馬場を除いた成績は【3,1,1,1】と抜群の相性だ。
さらに自己条件が3勝クラスで、51キロのハンデの恩恵が得られることもプラス材料。重馬場で行われた2008年のマーメイドSが軽ハンデ馬のワンツーで決まったことに加えて、昨年は斤量51キロの馬でワンツー決着。さらに一昨年の勝ち馬も同じ斤量だった。現在2連勝中のハンデも後押しとなるだろう。
また、ナルハヤの馬主は俳優の陣内孝則氏。24年ぶり3度目の重賞挑戦で、初重賞制覇を目指す。先日、北島三郎オーナーのキタサンブラックが顕彰馬に選定され、NHKマイルC(G1)ではミュージシャンのSEAMOが一口馬主であるラウダシオンが優勝。さらに元プロ野球選手の佐々木主浩氏はヴァルコスで日本ダービー(G1)初挑戦したように、ここ最近、著名人の所有馬の活躍がめざましい。この勢いもナルハヤに味方するかもしれない。
『netkeiba.com』の予想オッズでナルハヤは5番人気で大穴とは言えそうにないが、相手次第では超高額配当もありえるはずだ。
マーメイドSの馬場状態次第で、ナルハヤは外せない存在になるだろう。