JRAサリオスG1制覇はコントレイル「菊花賞」次第!? 近年大出世の「ダービー2着馬」も、三冠馬誕生における「No.2」の悲惨な末路とは

日本ダービー(G1)は『2着』の方がいい――」

「ダービー馬のオーナーになることは、一国の宰相になることより難しい」とウィンストン・チャーチルが言い残したのも今は昔。世代の頂点をあと一歩で逃した関係者の悔し紛れの捨て台詞か、はたまたネット上に散見する都市伝説か……。近代競馬では、いつしかそんなことが囁かれるようになった。

 実際に、昨年までのダービー馬を振り返ると、ロジャーバローズはすでに引退し、ワグネリアンも低迷……ここ10年で「もう1度G1を勝てた」のは、レイデオロとオルフェーヴルのわずか2頭しかいない。

 一方で2着馬はダノンキングリー、エポカドーロと現役2頭はまだ結果が出ていないものの、17年からスワーヴリチャード(大阪杯、ジャパンC)、サトノダイヤモンド(菊花賞、有馬記念)、エピファネイア(菊花賞、ジャパンC)、フェノーメノ(天皇賞・春連覇)が、ダービー後にG1を制覇……。

 他にも2000年以降ではローズキングダム(ジャパンC)、アサクサキングス(菊花賞)、ハーツクライ(有馬記念、ドバイシーマクラシック)、ゼンノロブロイ(秋古馬三冠)、シンボリクリスエス(天皇賞・秋、有馬記念連覇)、ダンツフレーム(宝塚記念)、エアシャカール(菊花賞)などが、ダービー2着後にG1を制覇しており、歴代のダービー馬と比較しても、明らかな好成績といえる。

「今年のサリオスの今後も十分期待できますよね。すでに朝日杯フューチュリティSでG1を勝ち、皐月賞と日本ダービーで連続2着。勝ったコントレイルは、すでに三冠級といわれる怪物ですが、世代No.2の座は揺るぎないものになっています」(競馬記者)

 実際に、サリオスが所属するシルクレーシングの米本昌史代表も「秋にはスピードを生かすような舞台になるかも」と発言しており、菊花賞へ向かうコントレイルと戦わないのであれば、今後のG1制覇も十二分に期待できる。

 ただ、その一方で今後、サリオスがG1を勝てるかは「コントレイル次第」という発言もあるから驚きだ。

「確かに近年のダービー2着馬の活躍は顕著ですが、それは世代に『絶対王者』がいなかった場合の話です。

グレード制が導入された1984年以降、皐月賞と日本ダービーを勝った馬が、そのまま菊花賞も勝って『三冠馬』になった場合、オルフェーヴルのウインバリアシオン、ディープインパクトのインティライミ、ナリタブライアンのエアダブリン、シンボリルドルフのスズマッハと、いずれもG1を勝てずに引退。

1983年に、サリオスと同じく皐月賞と日本ダービーで2着だったメジロモンスニーも、ミスターシービーが三冠馬になりましたが、結局G1を勝つことはありませんでした」(別の記者)

 ただ逆に、もしコントレイルが菊花賞で敗れることがあると、サリオスにも希望が出てくるようだ。

 ドゥラメンテのサトノラーゼン、メイショウサムソンのアドマイヤメインこそG1未勝利に終わったが、ネオユニヴァースのゼンノロブロイ、サニーブライアンのシルクジャスティス(有馬記念)、ミホノブルボンのライスシャワー(菊花賞、天皇賞・春2勝)、トウカイテイオーのレオダーバン(菊花賞)などは、後にG1馬に輝いている。

 ちなみにNHKマイルC(G1)と日本ダービーの変則二冠に広げても、ディープスカイのスマイルジャックこそ不発だったものの、キングカメハメハのハーツクライは後にディープインパクトを退けて有馬記念を制覇。本馬はサリオスの父でもある。

 あくまで歴史上のデータに過ぎないもののコントレイルが三冠を達成するか、否かでサリオスの将来も大きく変わってしまうのかもしれない。