私の「ドラム女王」は巨大であった。
『CRフィーバーメガクィーン』は“クィーン”と冠しているくせにまるでクィーンっぽくない。CR版のセル画は近未来を思わせるスタイリッシュなデザインだし、ドラムはブラックリールでメタリカな風合い。図柄も「行くぜ、東北」的なポップでレトロ感テイストの字型となっている。
実際、私はあの『フィーバークィーン』とはまるで関係のない機種だと思っていたが、それもそのはず。本機はどちらかといえば『フィーバーメガポリス』という機種に寄っているようなのだ。
冒頭で本機の見た目に言及したが、それと同様に、音もカッコいい。どこか宇宙を感じさせるテクノっぽい変動音とドラマチックに期待感を煽るリーチ中BGM、そしてクールにプレイヤーを祝福する大当り効果音。それぞれにハイセンスを感じさせたのである。
音といえば、本機には特徴的な予告があった。派手な効果音に伴って展開する先読み予告で、中・右リールのスベリから発展し、最後がリーチになれば激アツという圧巻のアクション、「メガビーム予告」である。
圧巻といえば、リーチにもインパクトのある演出が存在した。それは「メガハイパーリーチ」と呼ばれる最強リーチで、全回転のように図柄が3つ揃いのまま回転していくのだが、一部でハズレラインがあるので、ナナシーと同じように当たらないこともあるメガアツ演出なのである。
しかし、3周目に到達すると必ず確変大当りが約束される仕様で、本リーチ発生時はもちろん長く変動することを祈ったものである。
また、ダブルリーチの場合は大当りすると確変になる機能も搭載されていたので、従来とは違う熱の入れ方が楽しめた機械である。
といいながら、私は現金機のほうを好んで打ったので、これまで述べてきたゲーム性とは若干異なるのであるが、機械自体の面白さに変わりはない。
ちなみに、CRは5回リミッター機で、確変1/2、大当り確率が1/359、出玉約2300発というスペックである。一方の時短機・EXは大当り確率1/223で、3・7=200回転、1・5=120回転、E・Z=60回転、その他=0回転という時短性能となっていた。
実はこの『フィーバーメガクィーン』が印象に残っている要因がもうひとつあって、この時代、パチンコの実機シミュレーションゲームが盛り上がったはしりの季節でもあったのである。
各ゲーム会社からさまざまな機種がソフトとして発売されていたのだが、SANKYOのそれもシリーズが展開するほどで、「SANKYO FEVER実機シミュレーションVol.2」に本機が収録されていたのである。
しかも、プレステ、セガサターン、スーファミと対応ハードも多彩で、あまりゲームに明るくなかった私はプレステしかないのに間違えてサターン版を購入し、本体にセットする時ちょっと違和感があったものの、そのまま無理やり押し込んだら見事に円盤が割れ、値段をはっきり覚えていないが5000円くらいを一瞬でおしゃかにしたという悲しい思い出がある。
当然、その5000円を取り戻そうとホールへ『CRフィーバーメガクィーン』を打ちにいき、その倍以上の諭吉を路頭に迷わせる結果となったのは言うまでもないだろう。
(文=大森町男)