29日にサウジC(G1)がキング・アブドゥルアズィズ競馬場で開催される。1着賞金約11億円、5着でも約1億1千万円と先日行われたフェブラリーS(G1)の優勝賞金よりも多い額が支払われるとあって、世界各国から強豪が集うことになった。
日本からは若きダート界の旗手であるクリソベリル(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)が出走する。
クリソベリルは6戦6勝。昨年はジャパンダートダービー(G1)で世代No.1の称号を得ると、暮れにはチャンピオンズC(G1)で年長のG1馬ゴールドドリーム、オメガパフュームらを抑えて優勝。昨年の最優秀ダートホースにも輝き、今後のダート界を背負って立つ逸材だと認識されている。
今年の前半は海外を転戦する予定で、サウジC後はドバイワールドカップ(3月28日、メイダン、G1、ダ2000m)を目指す。この海外2戦は主戦の川田将雅騎手ではなく、C.スミヨン騎手が鞍上を務める。
国内ダートG1・5勝のゴールドドリーム(牡7歳、栗東・平田修厩舎)は引退を撤回し、大一番に挑む。
昨年もかしわ記念(G1)を勝ち、チャンピオンズCでも2着と、ダート界で存在感を示してきたゴールドドリーム。東京大賞典(G1、4着)をラストランに現役を退く意向を示していたが、陣営は『サウジCに選出されれば現役続行』を明言。その後、サウジCから招待状が届いたため、2020年も現役生活を継続することになった。
国内では無類の強さを発揮したゴールドドリームだが、3年前にドバイワールドC(G1)に出走した際は14着に敗れていた。今回はその時以来の海外挑戦となるが、最後のひと花を咲かせることができるだろうか? 鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
サウジCにアメリカ調教馬は6頭出走予定。なかでもペガサスワールドカップ(米G1)を勝ったムーチョグスト(牡4歳、B.バファート厩舎)は優勝候補の一角だ。
昨年まで、ボブホープステークス(G3)、ロバートB.ルイスステークス(G3)などダートの重賞で複数回優勝を飾るも、G1競走では2着2回、3着1回と惜敗が続いていた。
だが、今年のペガサスワールドカップで、最終コーナーから進出すると後続を4馬身半差突き放して優勝。G1初制覇をきっかけに大きく飛躍することが期待されている。
マキシマムセキュリティ(牡4歳、J.サーヴィス厩舎)も怖い存在だ。
昨年はケンタッキーダービー(G1)で1位入線を果たすも、第4コーナーで外に大きく膨らみ、複数のライバルの進路を妨げたとして、史上初の1位入線馬の降着(17着)という憂き目に遭ってしまう。
その後、準重賞2着後にハスケル招待ステークス(G1)を勝利。ケンタッキーダービーの鬱憤を晴らすことに成功した。続くペンシルベニアダービー(G1)は疝痛で回避したが、復帰戦となるボールドルーラーハンデキャップ(G3)を勝つと、シガーマイルハンデキャップ(G1)で2連勝を達成。充実期を迎えつつあるようだ。
またBCクラシック(G1)で2着に入るなど、昨年から重賞で連対を続けているマッキンジー(牡5歳、B.バファート厩舎)、ダートG1・5勝の実績を誇るミッドナイトビスー(牝5歳、S.アスムッセン厩舎)、昨年のサンタアニタハンデキャップ(G1)を勝ったギフトボックス(牡7歳、J.サドラー厩舎)、伸び盛りのタシトゥス(牡4歳、W.モット厩舎)らが出走を予定している。
アイルランドからは芝を主戦場とするマジックワンド(牝5歳、A.オブライエン厩舎)が参戦予定。
昨年はマッキノンステークス(G1)を勝利すると、香港カップ(G1)ではウインブライトと激戦を演じ、惜しくもアタマ差の2着。今年はペガサスワールドカップターフ(G1)で始動すると、こちらも2着に終わった。
キャリアを通じて初挑戦となるダートで結果を残すことができるだろうか?
さらに18年のドバイターフ(G1)などを勝ったベンバトル(牡6歳、S.ビンスルール厩舎)、G1勝利こそないものの、昨年のドバイワールドカップ(G1)で2着に入ったグロンコウスキー(牡5歳、S.ビンガデイヤー厩舎)らも虎視眈々と上位を狙っている。
世界最高額を手に入れるのはどの馬になるのだろうか? 発走は日本時間3月1日午前2時40分を予定している。