JRAシルクロードS(G3)モズスーパーフレア「中山専用機」の京都参戦に漂う暗雲

 2月2日(日)に春のスプリントチャンプを決める高松宮記念(G1)の重要なステップレース、シルクロードS(G3)が行われる。

 出走予定のメンバーで実績最右翼は、昨年のスプリンターズS(G1)で2着したモズスーパーフレア(牝5、栗東・音無秀孝厩舎)だろう。

 ここで気になるのは得意の中山・オーシャンS(G3)ではなく、京都・シルクロードSでの復帰を選択したことだ。

 シルクロードSは1番人気で8着に惨敗した京阪杯(G3)と同じく京都芝1200mのレースである。

 昨春は中山のカーバンクルS(OP)、オーシャンSと連勝し、中京の高松宮記念に挑戦するも直線半ばでは早々に手応えをなくし、勝ったミスターメロディから1.7秒遅れる15着と惨敗を喫した。

 音無秀孝調教師は「騎手に指摘されるまで分かりませんでしたが、今日は体調面で今ひとつでした。万全ならこんな走りではありません。追い切りをやりすぎたかもしれません」と状態面に敗因を求めるしかなかった。

 次走、北九州記念(G3)はプラス26kgと大幅な馬体増で4着と復調気配を見せ、中山のスプリンターズ(G1)は3番人気に支持され2着と中山コースの適性の高さを証明した。 

 「もしや中山専用機なのでは?」とささやかれる中、1番人気で8着に敗れたのが、前走の京阪杯。そこへきて再度の京都である。

 音無師は「仕上がりはいいですよ。前半3Fを33秒台で飛ばして、最後も33秒台で上がれる馬。中山コースに良績が集まるけれど、京都コースも同じ右回りだから問題ありません。どこかで後ろを引き離して、ひとり旅のような形に持ち込めれば」とコメントを返した。

 ただ、ここでも気になる点がある。モズスーパーフレアの武器は、前後半を緩めずに走り切れるスピードと上がりなのは間違いない。参考までに過去の内容を振り返ってみたい。

◆モズスーパーフレア号の成績(2019年)

2019.1.5中山・カーバンクルS(OP)良
 タイム:1.07.0 1着(2着ナックビーナスに0.2秒差)
 前後半3F:32.8-34.2

2019.3.2中山・オーシャンS(G3)良
 タイム:1.07.1 1着(2着ナックビーナスに0.2秒差)
 前後半3F:32.3-34.8

2019.3.24中京・高松宮記念(G1) 良
 タイム1:09.0 15着(1着ミスターメロディに1.7秒差)
 前後半3F:33.2-34.1

2019.8.18小倉・北九州記念(G3) 良
 タイム:1.08.5 4着(1着ダイメイプリンセスに0.3秒差)
 前後半3F: 32.7-35.5

2019.9.29中山・スプリンターズS(G1) 良
 タイム:1.07.2 2着(1着タワーオブロンドンに0.1秒差)
 前後半3F:32.8-34.3

2019.11.24京都・京阪杯(G3) 良
 タイム:1.09.6 8着(1着ライトオンキューに0.8秒差)
 前後半3F:34.2-34.6

 中山とそれ以外の競馬場では明らかに成績にムラがあり、前半32秒台でハナを取り切って34秒台で上がるのが必勝パターンといえそう。唯一、小倉の北九州記念はこれに近い走りだったが、3番手からの競馬と微妙に異なっている。

 コース相性の良さに、中山・芝1200mが逃げ馬にとって有利な条件であるのも見逃せない。過去10年のスプリンターズSで3番手以内の競馬をした馬が1着2回、2着4回、3着4回と高い好走率であることもうなずける。

 テンの加速力を生かすには、時計の出やすいパンパンの軽い良馬場が条件。北九州記念4着に比べ、大きく崩れた高松宮記念と京阪杯が、時計の出ない馬場だったことと無関係とは言い難い。

 現在の京都は例年の同時期の開催に比して、全体的に馬場が傷んでおり、時計も上がりもかかっている。

 さらにはモズスーパーフレア自身、ここまで京都コースで4戦して【0.0.1.3】と振るわないことにも不安がある。

 中山ではなく過去に勝ったことがない京都、速い時計が出ない馬場、これらの条件を総合的に考えると、モズスーパーフレアには苦難の道が待っているといえそうだ。