26日、SGナイターとして開催された蒲郡ボートレースダービーの4日間の予選が終了し、準優メンバー18人が出揃った。27日に行われる3つの準優勝戦で誰が1着または2着となり、28日の決勝戦ベスト6に残るのかを展望する。
その前に予選4日間を簡単に振り返っておこう。最大の焦点だったのが毒島誠(4238、34歳・群馬)。7月若松オーシャンカップ、8月丸亀ボートレースメモリアルに続きSG3連覇の偉業達成が期待されていた。ところが初日2回乗りで5着、6着のスタート。準優入りは絶望と思われた。
しかし、2日目と3日目で3着、2着、1着と巻き返し、4日目の1回乗りは1着勝負。しかも待望の1号艇。逃げ切れば地獄の底から這い上がりベスト18入りに成功する。残念ながら結果はイン逃げ失敗。2コースがへこみ、3コースが覗くという最悪の展開ではあったが、敗因はエンジンの出来。スリットから伸び返す力がなかった。芦屋チャレンジカップ(SG)、住之江グランプリ(SG)で底力を発揮してほしい。
このダービーで目立ったのが激しいコース取り合戦。艇界のエンターテイナー西山貴浩(4371、31歳・福岡)は開会式で低調エンジンを引いたことを嘆き「今節は進入で見せ場を作る」と宣言して会場を笑わせた。他の選手がそれに刺激されたのかは不明だが、とにかく積極的な前付け策が目立った。SGでは枠なりが定番となって久しいが、進入からエキサイティングなバトルが展開された。この傾向が今後も続くことを期待したい。
では準優3個レースを展望していこう。
【9R準優勝戦】
1号艇 石川真二(3473、48歳・福岡)
2号艇 岡崎恭裕(4296、31歳・福岡)
3号艇 桐生順平(4444、32歳・埼玉)
4号艇 新田雄史(4344、33歳・三重)
5号艇 田中信一郎(3556、45歳・大阪)
6号艇 石野貴之(4168、36歳・大阪)
最も進入で動いて好成績を上げ1号艇をゲットしたのが石川真二。ここは逃げるのみ。2号艇岡崎は日を追うごとにエンジンがパワーアップ。4日目は持ち前の大技で連勝した。4号艇新田のエンジンも外から攻められる足がある。内がもつれればグラッチェ大阪コンビの5号艇田中、6号艇石野にもチャンスがある。
買い目は1-2と1-4からの3連単。2-1と2-4からの3連単も押さえたい。
【10R準優勝戦】
1号艇 池田浩二(3941、40歳・愛知)
2号艇 篠崎元志(4350、32歳・福岡)
3号艇 松井繁(3415、48歳・大阪)
4号艇 峰竜太(4320、33歳・佐賀)
5号艇 深谷知博(4524、30歳・静岡)
6号艇 太田和美(3557、45歳・大阪)
愛知のスーパースター池田が気合いで1号艇をもぎ取った。久々のSG優勝が見られるかもしれない。ただしエンジンはそれほど強くないので取りこぼしもある。エンジンならば17号機、2号艇篠崎兄が超抜級だ。4号艇峰は丸亀メモリアル(SG)に続き気合いが空回りしそうな気配がある。ここのグラッチェ大阪コンビは3号艇松井と6号艇太田だが、両者ともエンジンはイマイチ。消してもいいかもしれない。面白いのは5号艇深谷。予選成績はピンロクだが、5コースからの1着を2本取っている。
買い目は1-2と1-5からの3連単。穴なら5-全-全。
【11R準優勝戦】
1号艇 守田俊介(3721、43歳・滋賀)
2号艇 篠崎仁志(4477、30歳・福岡)
3号艇 井口佳典(4024、41歳・三重)
4号艇 星栄爾(4216、33歳・静岡)
5号艇 平本真之(4337、34歳・愛知)
6号艇 赤岩善生(3946、42歳・愛知)
文句なしの節一パワーが1号艇守田。ターンマークを急角度で旋回できる回り足、ターン後の出足が強力。2015年浜名湖ダービー以来、2度目のSG制覇が見えてきた。注目はSG初出場で水神祭を飾りベスト18入りも果たした4号艇星。水神祭は2コースまくりだったが、その際「4コースから外で勝ちたい」と語っていた。地元からは5号艇平本と6号艇赤岩が意地を見せて準優入り。赤岩の前付けは必至だが、平本とともにエンジンは弱め。地元二人を切るのも手だろう。
買い目は1の頭で2着、3着に2・3・4。赤岩がレースを壊せば1がヒモで、1着と3着が2・3・4のケースもある。
艇界で最も伝統があり、年末のグランプリ(賞金王決定戦)より権威があるとも言えるダービー。準優でも決勝でも、各選手に力の限りのレースを見せてもらおう。
